- 2024-3-2
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メクレンブルク・フォアポメルン州のノイシュトレーリッツ(Neustrelitz)をご紹介します。
これ毎回悩むのですが・・・「非知名度の星の数」!まあ誰でも知っていると思われる大都市のベルリンやミュンヘン、大都市ではなくてもヴァイマールとかローテンブルクなどは★ゼロでいいでしょう。ここまでご紹介してきた町でグーベンとかゴルツォウとかガイザなんてのは★★★(非知名度最高ランク)でいいと思います。
が、このノイシュトレーリッツなんか・・・どうレーティングすればいいんですかね?5段階評価にすればいいかといえばますますハマりそうだし・・・3段階でも★★と★★★で迷うし(笑)一応こちらの基準に従うと★★となりますね。「日本人には殆ど知られていないと思われるけど、ドイツ人にこの地名を言えば「ああ、あそこね!ということは、あれを目的に行ったんだね」くらいには知られているレベル」・・・
そう、ここはドイツの歴史にその名を遺す有名な女性を輩出した家系の居館があった町なのです。あった・・・と過去形にしているのは、その居館は戦災を受けて破壊され残っていないからです。
世界の歴史に名を遺す有名な女性・・・例えば、ロシアの女帝となったエカチェリーナ2世(実は夫もドイツ人だった=ロシア皇帝夫婦は、今で言えばドイツ人夫婦だった!)はザクセン=アンハルトのツェルプスト(Zerbst)にルーツがあります。
まあ、そこまでのレベルではありませんが、それとは別の次元で国民的ヒロインとなった女性のルーツがここにあるのです。この女性、誰かご存知でしょうか?流石に日本の高校の世界史教科書ではそこまでは言及しないか(笑)
そのあたりは次回以降に書こうと思います。
Wappen | Lage | Data |
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独語 Wikipedia
日本語 Wikipedia
自治体の公式サイト
さて、ドイツのマイナーな町を中心に訪問をしている私にとっても、ここはある感慨があります。いろいろな小都市をランダムに訪問しているように見えて、一応かつての神聖ローマ帝国の領邦国家に首都はカバーしようと思っています。その一環として、1871年に成立したドイツ帝国(Deutsches Reich)の構成国の首都・・・というと大げさですが「領主の居館が有った町:レジデンツシュタット Residenzstadt」はまず押さえておこうとしているのです。
ドイツ帝国はフランスのような中央集権国家ではなく、プロイセン王国が圧倒的に存在感は大きいとはいえ、神聖ローマ帝国領邦国家の名残りとしての主権を持った中小国家群の連邦国家だったのです。その構成国の一覧はこちらにあります。
その内、大公国(Großherzogtum)のカテゴリーにメクレンブルク(Mecklenburg)というのが2つあります。
メクレンブルク=シュヴェリーン Mecklenburg-Schwerin |
メクレンブルク=シュトレーリッツ Mecklenburg-Strelitz |
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ご想像の通り、この地に根付いたスラブ系の血を引くメクレンブルク家が分家したもので、ノイシュトレーリッツはメクレンブルク=シュトレーリッツ大公国の居館があった町。私にとってはここを訪問すると「ドイツ帝国構成国の首都訪問がコンプリートする!」・・・そんな最後の Residenzstadtだったのです。因みに本家の居館(居城)のあるシェヴェリーン Schwerinの訪問記はこちらです。
★★ノイシュトレーリッツ Neustrelitz -2- に続きます