- 2019-1-4
- 業界 Who's Who
液滴観測装置の老舗 imageXpert社では、そのブログで有用な専門知識を公開していますが、ここで今週アップ予定の原稿の日本語版「波形最適化の方法」が届きました。内容は少し専門的ではありますが、インクジェットに関わる技術屋さんや、事務屋さんでもヘッド営業に関わるならば、このくらいのドキュメントは読みこなせた方がいいと思います。下記のリンクからダウンロード可能です。
Japanees WAVEFOM OPTIMISING_FINAL
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imageXpert社と日本総代理店 Altech社をご紹介します。imageXpert社が供給するものは一言で申せば「液滴観測装置」です。1989年創業で、この分野では老舗企業です。
JETXPERT_カタログ
↑ここに pdf カタログがありますが、そこに動画で諸機能が説明されていますのでクリックしてご覧ください。
そもそも、何故こういう液滴観測装置のメーカーが存在するのでしょうか?ヘッドを開発するメーカーは、当然開発の途上で様々なパラメーターを変えながら、インクの飛翔状態やその変化を観たり、シミュレーション通りかどうかの確認をしたりするのにこういう装置が必要です。ヘッドメーカーの場合は、ヘッドの駆動回路も自作するので、それとストロボやカメラを同期させて観測装置も自作するのが一般的です。
一方インクメーカーは、自社が開発するインクがヘッドからどう吐出されるのかを観察して開発にフィードバックする必要があるわけですが、何社もあるヘッドメーカーごとに液滴観測装置を開発するわけにはいきません。プリンターメーカーも同様です。ヘッドメーカーがそういう装置をレンタルする場合もありますが、全てのメーカーがそうしてくれるものでもなく、また知財などの課題もあり全面的情報開示をしてくれないこともあります。
別途紹介する、各社のヘッドに対応した駆動基板やインク供給系などを提供する GIS社などと同様に、ここに各社のヘッドをサポートする、標準の液滴観測装置が存在できるスペースがあります。インクジェット黎明期には何社かがこういう装置を供給していましたが、imageXpert社はそんな中で実質デファクトの地位を獲得して今日まで残った老舗というわけです。
酒井真理教授がセンター長を務める山形大学のインクジェット開発センターはインクジェットの学術的研究を行い、高粘度インク対応のヘッドや、インクのレオロジーや標準インクを研究対象としていますが、そこでもこの液滴観測装置を標準の評価装置として採用予定です。
imageXpert社ののサイトはこちらです。またここの下の方に導入されたメーカーや学術機関の一部が紹介されています。
【 ALTECH アルテック社について 】
同社のサイトによると「アルテックグループは、1976年に創業しました印刷・包装機械を輸入販売する産業機械の専門商社」とあります。
事業紹介のページには「商社事業:印刷・包装、生活産業、ポリマープロセス。先端機器、3Dプリンタ、情報マネジメント、物流システム、飲料システム、「製造事業:プリフォーム事業」、「海外展開:中国、インドネシア、タイ、ベトナム」と、かなり広範なビジネスを展開しています。