誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(50):★★★ゲーラ Gera -3-

★★★ゲーラ Gera -2- からの続きです

ホテルにチェックインして街歩きに出かけます。ホテルからほぼ真っすぐな通り「Berliner Strasse」を歩いて旧市街に行き、そのあたりを散策した後、線路の反対側の劇場や公園の方向に歩きます。Berliner Strasseは手酷い爆撃は免れたと見えて、戦前からの立派な建物が並んでいますが、旧東独時代に補修資材の不足などから荒廃したものの修復が、統一から 30年以上経った今もまだ完全ではないように見えます。

↑↑ 画像はクリックすると拡大します。手前の建物は旧東独時代に建てられたものと思われます。右の画像は中庭へと続くポータルですが「1956」という年号が見えます。まだ社会主義の東独が元気だった時代で、安普請のプレファブ(Plattenbau)が主流になる前ですね。その向こうの建物は戦前のもので、爆撃による破壊を免れたものと、戦後に建て直されたものが混在しているようです。

↑↑ Friedrich-Engels-Strasse…この町にはかつての社会主義者の名前を冠した通りが数多く残っています。

町に近づいてくると、こういう感じの大振りな一軒家(Villa)が目立ちます。廃墟化はしていないようですが、庭の手入れなどはイマイチに見えます。旧東独時代はそれなりの特権階級が住んでいたのだろうと想像されますが、今はどういう人が住んでいるのでしょうか?

このあたりから旧市街に足を踏み入れる感じで、独立した一軒家ではなく建物が連なっている街並みとなります。

外壁が残念な状態のままの建物がちらほらあります。修復予算配分の優先順位をつけるにあたって、やはりその建物が有効に使われるという見通しが必要でしょう。一方、旧東独市域は全般には失業率も高く、職を求めてより求人が多い都市へ、更には旧西独への人口流出などが課題となっています。歴史的に意味のある建物は別として、そうでもないものまで含めての全面改修は無理があるのでしょうね。しかし・・・街並みの中にこういう状態の建物が散見されること自体、なにやらここに人を惹き付ける魅力を減殺しているようにも思えるのですが・・・

このまま歩いていくとマルクト広場に出ますが・・・その前に・・・

★★★ゲーラ Gera -4- に続きます

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