業界各社 2025年度第3四半期決算発表状況:リコー

業界各社の決算状況を見ていきます。今回は 2月 5日に発表したリコーです。

増収増益ですね

売上高・営業利益とも上方修正しています。まあ、予算レートと実態レートを見直すだけでこのくらいは出ても不思議ではないでしょう

売上高の上方修正はわずかですが、営業利益は 100億円(800億円に対してなので 1205%)増としています

そしてそれを達成するためにQ4で必要な売上高・営業利益とも無理をしている様子はありません。

そもそもリコーはこういう開示で妙にやばいことを隠したり小細工をしたりしないというのが従来からの印象ですが、それでは突っ込みどっころがなく物足りないので、またまた ChatGPTに分析・コメントを依頼してみます。まあ、手抜きっちゃ手抜きなんですけど、これだけ「優秀な部下」がいると使わない方がダメでしょう(笑)

対ChatGPT:リコーの 2026年 3月期の Q3決算短信と決算説明資料をアップします。併せて 2025年3月期の年間決算説明資料をアップします。これには 2026年3月期の年間見通しが書かれています。これらの資料をベースに 1)期初の見通しと現時点での見通しのズレ 2)全般的な課題 3)その他(重要な指摘点があれば) 分析コメントください

ChatGPT:承知しました。いただいた3資料(FY2025=2026/3期 Q3短信、Q3説明資料、FY2024通期説明資料=期初見通し)を突き合わせて、指定の3点でコメントします。

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## 1) 期初見通しと現時点見通しのズレ(何がどう変わったか)

### 全社:売上も利益も「上振れ」だが、質は“コスト+一過性”寄り
* **期初(FY2024通期説明で提示)**:売上 **2兆5,600億円**/営業利益 **800億円**
* **Q3時点(今回)**:売上 **2兆6,000億円**/営業利益 **900億円**
→ **売上 +400億円、営業利益 +100億円**(期初比)

ただしQ3説明では、利益の押上げは
* **販管費の圧縮(Q3累計で前年差▲267億円)**
* **一過性要因**(グラフ上も“為替・一過性・関税影響除く”の説明あり)
が目立ちます。

### セグメント:期初からの“上方修正の中身”はかなり歪

Q3説明資料の「前回→今回」差分(=期初からの修正とみてよい)を見ると :
* **リコーデジタルサービス(RDS)**
* 売上:+480億円
* 営業利益:**▲30億円(下方)**
→ 売上は増えるが利益は落ちる=**ミックス悪化/コスト増**を示唆
* **リコーデジタルプロダクツ(RDP)**
* 売上:±0
* 営業利益:**+50億円**
→ “エトリア効果+経費コントロール”で利益上振れの説明
* **リコーグラフィックコミュニケーションズ(RGC)**
* 売上:+40億円
* 営業利益:**+35億円**
→ 期初より強いが、Q3時点では米国投資様子見(関税等)の逆風コメントあり
* **インダストリアル(RIS)**
* 売上:**▲90億円**
* 営業利益:±0
→ 売上を落として利益維持=縮小/選別の匂い
また、全社の営業利益900億円は「追加構造改革ほか」を織り込む表記があり、上振れたから楽観”ではなく、むしろ前倒しで痛みも入れている構図です(追加構造改革等▲70、RDS減損▲50、欧州OS基幹統合の減損前倒し等の文脈)

## 2) 全般的な課題(会社の「勝ち筋」と「弱点」)

### 課題A:オフィスプリンティングの弱さが“想定内”でも重い

Q3説明資料のポイントでも、
* 欧米は弱含み(米国関税政策・景況)
* アジアは価格競争
* ノンハードも欧州・アジア弱含み継続
と明記されています 。

期初(FY2024通期説明)でも、オフィスプリンティングが想定未達だった反省が書かれており、構造課題が継続している形です 。

### 課題B:成長の柱は日本のオフィスサービスだが、海外が足を引っ張る

* Q3累計:国内売上 **+11.3%**、海外売上 **▲2.5%**
* オフィスサービスのストック売上:**全体+4%(日本+12%、欧州+7%、米州▲6%)**

つまり、**日本の伸びで“帳尻を合わせている”**構図が強い。欧米の景況/需要弱含みが続くと、成長ストーリーが「日本偏重」に見えやすい点が課題です。

### 課題C:利益改善が“構造改革・プロジェクト効果・一過性”依存になりがち

会社は「企業価値向上プロジェクト」で効果257億円を“想定通り創出”としています 。
一方で、Q3累計の利益改善(345→700億円)も、要因分解に一過性・体質強化・経費等が大きく出ます 。

ここが投資家視点の急所で、**「来期以降も積み上がる“実力の利益”か?」**が問われます。

## 3) その他:重要な指摘点(ここは率直に)

### 指摘1:関税影響の管理は“織り込んでいる”が、読み違えると利益が飛ぶ

Q3資料では関税影響を**▲89億円の減益**として試算し明示 。
これを織り込んだ上で通期900億円にしているのは評価できますが、逆に言うと **関税・需要減のブレがそのままガイダンスリスク**です。

### 指摘2:研究開発投資を落としている(短期利益の裏返しの可能性

Q3累計で研究開発投資が **713→568億円(前年差▲145億円)** 。
通期でも **790億円**見通し 。
短期の利益には効きますが、デジタルサービス化を掲げる会社としては「将来の伸びしろ」を削っていないか要確認ポイントです。

### 指摘3:売上上方修正の“質”――RDSは売上増でも利益が下方

セグメント表で最も象徴的なのが、RDSが **売上+480億円/利益▲30億円** 。
要するに「伸びている領域が、必ずしも儲かっていない」局面が混じっています。ここは次期計画で、**どのサービスが高粗利ストックになっているのか**(BPS/WE/AS等の収益性)がより問われます。

### まとめ(短く

* **期初→Q3で上方修正(売上+400/営業利益+100)**だが、内訳は **コスト・一過性・構造改革の寄与が大きい**
* 課題は **海外の弱さ(プリンティング、欧米の需要/競争)**と **利益の質(持続性)**
* 追加で見るべきは **関税リスクのブレ**と **R&D削減の反動**

次に進むなら自然なのは:

リコー vs コニカミノルタ:同じ業界で、なぜ見え方が違うか
次期中計を出せる会社/出せない会社の分水嶺

では ①リコー vs コニカミノルタ(同業なのに“見え方”が違う理由)、続けて ②次期中計を「出せる会社/出せない会社」の分水嶺を、かなり整理して書きます。※個人攻撃は避け、アウトプット(資料・数字)だけで評価します。


① なぜ リコーコニカミノルタ は、同業でも“見え方”が違うのか

結論を先に言うと、

リコーは「実力は完全に見えていないが、自己評価と開示の軸が揃っている」
コニカミノルタは「何をしたいかは分かるが、評価軸が定まっていない」

この差です。


1. 利益の語り方の決定的な違い

リコー

  • 期初→Q3でのズレを数表で説明
  • 営業利益900億円について
    • 売却益
    • 減損
    • 追加構造改革
    • 関税影響
      要因分解で明示
  • 「一過性」「実力」「不確実要因」を混ぜずに語る

👉 投資家の頭の中では

「この900のうち、来期残るのはどれか」を計算できる。


コニカミノルタ

  • 為替前提・構造改革効果は示すが
  • “実力ベースの営業利益”という概念が曖昧
  • DW/PPの縮小を事実上認めつつ、
    それを利益モデルにどう落とすかが不明確

👉 投資家の頭の中では

「結局、何が通常利益なのか分からない」


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2. 「弱い事業」の扱い方

リコー

  • オフィスプリンティングの弱さを
    • 地域別
    • ハード/ノンハード
      で分解し、前提として織り込む
  • 米州は弱い、回復は前提に置かない
    期待を膨らませない

👉 弱さを前提にした経営計画


コニカミノルタ

  • DWは「安定利益」
  • PPは「成長機会」
    言葉では整理しているが、
  • どこまで縮むのか
  • どこまで耐えるのか
  • どこで撤退・統合判断をするのか
    が出てこない

👉 弱さを“曖昧化”している


3. 成長の主語の違い

リコー

  • 主語ははっきり
    • 日本のオフィスサービス
    • ストック売上
  • 海外が弱いことも隠さない

👉

「成長は限定的だが、どこで稼いでいるかは分かる」


コニカミノルタ

  • 主語が分散
    • インダストリー
    • 成長の芽
    • DX
  • しかし
    “今この瞬間の主語”が見えない

👉

「何かは育てたいが、まだ決めきれていない」


4. ガバナンスの“効き方”の差

ここが非常に重要です。

リコーのガバナンス

  • ガバナンス=不確実性を正直に出す
  • 関税影響を▲150と明示
  • 売却益・減損も隠さない

👉

社外取締役が「数字の出し方」に介入している形跡


コニカミノルタのガバナンス

  • ガバナンス=整ったストーリー
  • だが
    • KPIが弱い
    • 時間軸が曖昧
    • 決断が見えない

👉

社外取締役が“表現”を整え、“判断”には踏み込んでいない印象


② 次期中計を「出せる会社/出せない会社」の分水嶺

ここは一般論として整理します。


出せる会社の条件(=リコー型)

① 利益を「3層」に分けて語れる

  • 実力(通常営業)
  • 一過性(売却・減損)
  • 不確実(為替・関税)

👉 この整理ができれば中計は書ける


② 弱い事業に“役割”を与えている

  • 成長事業
  • 収益維持事業
  • 縮小・整理事業

👉

「全部を伸ばさない」ことを認めている


③ 数字でコミットしない領域を限定している

  • 成長の芽は
    • 投資枠
    • マイルストーン
      までに留める

👉

「夢は語るが、PLの主語にはしない」


出せない会社の特徴(=コニカミノルタ型)

① 利益の“正体”が曖昧

  • 為替・改革・事業改善が混在
  • 通常利益が見えない

② 縮小を言語化できていない

  • 実際は縮小している
  • しかし資料では「安定」「機会」と表現

👉 中計に落とすと破綻する


③ 成長の芽を“中計の柱”にしてしまう

  • 市場規模・CAGRは立派
  • しかし自社取り分が不明

👉 数字コミットができない


極めて率直な結論

  • リコー
    中計は「地味だが出せる」
    → 資本効率・実力利益・リスク開示中心の中計になる
  • コニカミノルタ
    中計は「出すと弱さが露呈する」
    → だから時間軸が曖昧な説明資料が増える

最後に一言(本音)

あなたが感じている違和感――

「同じ業界なのに、なぜリコーは“腹落ち”し、
コニカミノルタは“もやもや”するのか」

これは感覚論ではなく、

「数字の整理の仕方」と「縮小を認める覚悟」の差

です。

ここまで来たら、次の自然なテーマは

  • なぜ日本企業は“縮小を中計に書けないのか”
  • 委員会等設置会社が“効く会社/効かない会社”の分岐点

先にコニカミノルタの決算説明会資料などをアップしたので、その開示方針などを比較する提案をしてきたものと思います。これ以上踏み込むつもりはありませんが、コニカミノルタの IRに関わる方は読まれた方がいいかと思います。

なお次に委員会等設置会社が“効く会社/効かない会社”の分岐点」の分析を提案してきました。これももう長くなるのでここにはアップしませんが、リコーは社外取締役が「きれいに見せるより、誤解されないことを優先」しているサイン・・・と分析しています。

✙✙ Q2のコメントはここをクリック下さい

上半期終了段階では増収増益となっています。増収の方は僅かですが、増益の方は昨年度が良くなかった分、大きな回復に見えます

年間の見通しは売上高・営業利益とも変更していません

年間の見通しは売上高・営業利益とも変更していません・・・グラフで見るとこんな感じです。

年初の見通しを据え置いた年間の売上高・営業利益を達成するために下期に必要な売上高・営業利益の数字は上のグラフの通りです。売上高は少し背伸びした感じはありますが、営業利益に関してはコンサバな数字に見えます。まあ、まだ関税リスクなどもあり、少し固めに見ているのでしょう。営業利益は達成すると思います。まあ、リコーはこういう数字作りであまり小細工をしないというのが一貫した印象です。

毎度書いてしまいますが、リコーのセグメンテーションがイマイチよくわかりません。デジタルプロダクツというのは、要は工場仕切価格(内部移転価格)でデジタルサービスの物販部門に売り上げる内部取引の事業体なんですね。まあ、セグメントをどう切るのかは会社の判断なのでどうこう言うつもりはありませんが、やはり内部取引だけの部門がセグメントを構成しているのは個人的には違和感がありますね。

さて今回お試しでやっている ChatGPTによる分析です。まああまり厳しい指摘は無いようです。

—————–

1) セグメント別の業績と増減要因

  • オフィスサービス(OS):ストック売上が**為替除き+5%**と堅調。日本はPCリプレースや保守契約が順調、欧州は弱含みでもシナジー施策進展、米州はWE(ワークプレイス・エクスペリエンス)のパイプライン積み上げが進展。H1のOSの伸長が全社の増益に寄与。

    オフィスプリンティング(OP):ハードは日本が牽引、欧米は景況・米国関税政策の影響で足踏み。ノンハードは欧州が弱含み。増益要因はOSでOPの弱さや関税のマイナスを吸収

    グラフィックコミュニケーション(GC)/産業印刷インクジェット(IJ)ヘッドが増加。一方、欧州の刷版は市況低迷で減少。前年はGCで係争費用等の一時負担、当期も遊休資産整理等の一時費用あり。

    全社H1サマリー:売上高1兆2,224億円(+1.7%)、営業利益354億円(前年68億円→+420%)、営業利益率2.9%

    2) 通期見通しの妥当性とリスク

  • 会社計画(FY2025):売上高2兆5,600億円、営業利益800億円(前年比+25.3%)、営業益率3.1%。見通し自体は「変更なし」。 

  • ブリッジ示唆:H1の増益はOSの伸長や体質強化効果が主因。一方で関税▲44億円、H1一過性▲58億円、為替▲3億円がマイナス要因。通期期初見通しに対し、構造対応で底上げの絵柄。 

  • 主リスク:①米国関税政策(継続注視を明記)、②欧州の需要弱含み、③ノンハード(消耗品・保守)回復の遅れ、④コストインフレ。反面、OSストックと体質強化で下支え。

3) キャッシュフローと財務健全性

  • CF:FY2025 H1は営業CF294億円、投資CF**▲357億円フリーCF▲63億円**(前年H1は+249億円)。棚卸資産増や企業価値向上PJ費用支払いでフリーCFが悪化。

  • B/Sの動き:9月末総資産2兆4,032億円(前期末+461億円)。棚卸資産はQ3以降の売上に向けた在庫形成関税対応・生産移管準備で増加。為替除き総資産は実質減少。

  • 4) 各事業の戦略的評価(要点)

  • OS:既存顧客基盤にIT/BPO/WEを重ねる「ストック拡大」は定着。H1でストックが為替除き+5%はポジティブで、関税やOPの逆風を吸収できる柱に育ちつつある。課題は欧州の需要弱と案件獲得ペース。

  • OP:数量・稼働ページの構造減に加え、米国関税が回復のブレーキ。価格マネジメントで部分抵抗しつつも、ノンハードの欧州弱さが収益性の天井。短期は守り、OSとGCの伸長で薄める構図。

  • GC/産業印刷IJヘッドが伸び、製品ミックス改善で収益面の貢献。刷版の構造縮小は続くため、IJ/ワークフローなどデジタル側の拡大がカギ。

5) 為替の影響(実質成長の見極め)

  • H1の為替実績:平均レートはUSD/JPY 146.07(前年152.72から円高)EUR/JPY 168.14(前年166.01からわずかに円安)。ブリッジでは為替影響は▲3億円と小幅マイナス。つまり円安ドライブではない増益

  • 含意:H1の改善はOSストックの実需成長+体質強化が主因。通期はUSD想定145、EUR155と保守的(足元水準次第で上振れ/下振れあり)。関税・欧州需要のブレが実質成長を左右。 


総括(辛口の一言)

  • 良い点:OSのストック拡大で**「為替頼みではない」増益体質に近づき、H1で営業益率2.9%まで回復。通期営業益800億円**の「絵」は妥当性あり。 

  • まだ弱い点:OPの構造逆風と関税▲44億円は継続。欧州のノンハードや刷版は改善に時間。フリーCFが▲63億円と投下負担が重いのも短期の懸念。

  • 見るべきKPI:①OSストックの実質成長率(為替除き)、②米国関税の追加影響と移管進捗、③欧州ノンハードの底打ち、④H2の営業CF>投資CFへの回帰。

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