誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(51):★★★グライツ Greiz -11-

★★★グライツ Greiz -10- からの続きです

さて、いよいよ大物ターゲットとしての Oberes Schloss(上の城)に行ってみることにします。Greiz駅のプラットフォームからも、小高い丘の上のお城が見えていたあのお城です。

独語 Wikipediaによると「上城はテューリンゲンの町グライツのランドマークで、建築的にも価値があり、印象的な文化財である。グライツにヴァイダとプラウエンの廷臣が築いた城が最初に記録されたのは 1209年と 1225年のことで、その後、城の機能は変化したが、現在でもところどころに昔の城郭の跡を見ることができる」・・・とあります。

Unteres Schlossは 1564年に分家をした後、長子(兄系)に居城として建てられたもので、それと比べると発祥は 300年以上も古い城ということです。勿論、下の写真からはルネサンス期の様式が見て取れるように、改築や増築でオリジナルの面影は無くなっています。

「上の城は、白エルスターの谷にある粘土粘板岩でできた高さ 50mの細長い円錐形の山の上に建てられた。シュロスベルク(城山)は、この川によって南と西に形成され、もともとは現在のイルクヴィッツ地区のあるエルスター谷の東と北の斜面につながっていた。グレースリッツは東と北から山を形成し、そこで白エルスターに流れ込んでいる。シュロスベルクは、グレイスリッツがプラール斜面を南に突き破ってできた孤高の高台である。

グライツの旧市街は、南東にあるシュロスベルクに隣接している。南側には、岩をくりぬいて作られた商業施設や住宅があり、さらに白エルスター、対岸には新市街が広がっている。城の西側と北西側にはグライツ公園がある。丘の上の城というカテゴリーでは、上城は四方を急斜面で谷から隔てられているため、山頂の城とみなすことができる。」(独語 Wikipedia)

南側から見ると、城はシンプルな、高台にある建物に見える。一方、東棟のルネサンス様式の切妻(↑↑)は、この複合施設の城郭的性格を表しており、北と西から見ると、やはり中世の城郭のような印象を与える。

主に連結された建物が、北北西から南西に向かって楕円形に広がる広大なコンプレックス。城の中庭と天守閣のある円錐形の山の頂上を完全に取り囲んでいるのだ。この岩の頂上へは、横長の棟にある階段でアクセスし、北側の上部の中庭も閉鎖している。

城の上層の中庭の北側には、岩と外郭の間に舗装された道が両側にある。これらは、中庭を通って下の城の中庭に通じている。その境界には、門番小屋、現在の町の資料館、現在も使われている住宅など、いくつかの不連続的な建物がある。ここから丘の四方にある小道は、町の中やグライツ公園へと続いている。

南側の出口から橋を渡って、丘の最南端にある塔の建物につながる道があった。この建物の後、そこの庭園は現在「下部の堡塁(Untere Schanze)」と呼ばれている。

近くから眺めるとなかなかの存在感です。概ね修復は終わっていますが、中にはまだ荒れたままの建物もあります。

地下にはかつての城の遺構を利用したと思われる展示室があり、この地域の鉱物の展示や、子供たちが甲冑の兜を被って重さを体感できるような形式の展示があります。次回は、そんな一つで「えっ?そうだったの?」というものをご紹介します。

★★★グライツ Greiz -11- に続きます

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