- 2024-8-18
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★★ ザルツヴェーデル Salzwedel -2- からの続きです
駅から歩き始めると水道塔(Wasserturm)が見えます。そこには「Cafe Kruse」というバウムクーヘンの老舗の広告が入っています。このあと左折して、あとはほぼ一本道で南下します。途中で Neuverperstrasseを東に折れて城門を観に行こうと思います。
ほう、Kruseはホテルも経営してるんだ!手広く事業展開してるんですね!
程なくして三叉路(実際には十字路)にでます。ここから西側は Karl-Marx-Strasse、東側は Ernst-Thälmann-Strasse、・・・共産主義の教祖的な人物と戦前のドイツ共産党議長・・・ある意味、旧東独の町には典型的な通りの名前です。
でも、私が反応したのは Vor dem Lüchower Torという通りの名前!ということはこの延長上に Lüchower Torという城門がある(あった)ということ。
城門の名前はその延長上にある代表的な町の名前を付けるのが一般的で、この通りの逆の延長線上には Lüchowという町があることになります。右の地図ではカタカナで「リュッホ」と記されています。
地図をよく見ると薄い緑とやや濃い緑に塗り分けられていますが、これは「薄い方が Sachsen=Anhalt州、濃い方が Niedersachsen州」であることを示しています。
そう、ここはかつての東西ドイツの国境だったところなのです!
リューネブルクに駐在していた時代に何度もこの国境を訪問し「この向こう側はどうなっているんだろう?どんな人たちが暮らしているんだろう?」と、越すに越されぬ金網フェンスを前に、すぐ向こう側の人達の生活に想いを馳せた思い入れのある国境なんです。
このあたりの Niedersachsen側は「Lüchow-Dannenberg」という行政単位で、もう一つの町 Dannenbergの向こうには旧東独の Dömitzの町がエルベ川越しに見えていたのです。これについて書き出すと止まらなくなるのでこの辺にしておきます(笑)よろしければ Dömitzの記事もお読みください。
あ、もう一つだけ!この Lüchow-Dannenberg地区は「Rundling」という、スラブ系民族「ヴェンド人(Wenden)」に特有な環状集落が残っていることでも知られています。
なるほど、これが Kruseが経営しているホテルですか!Fachwerkのいい感じの建物ですね、次回来ることがあれば泊まってみてもいいかな!レストランはギリシャ料理のようです。町の入り口には「Lüchower Tor」は残っていないようです。
★★ ザルツヴェーデル Salzwedel -4- に続きます