誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(38):★★★ドェーミッツ Dömitz -1-

メクレンブルク=フォアポンメルン州(Mecklenburg-Vorpommern)の町「ドェーミッツ Dömitz」をご紹介します。読み方は「oウムラウト」という、日本人にはちょっと厄介な文字がありますが、ドーミッツでもデーミッツでも現地では通じないでしょう。適当に「ドェーミッツ」と呼んだ方が通じる確率はやや高いです。やや・・・ですけどね(笑)非知名度は・・・?訊くだけ野暮というものではないでしょうか(笑)聞いたことがあったり、行ったことあるのは、駐在時に私が無理やり付き合いを強要した元同僚か、余程のオタクくらいでしょう(笑)ということで★★★としておきます。

しかし私にとっては、この「ドェーミッツ Dömitz」は、東ベルリンやドレスデンなどの、旧東独の大都市とは違った、特別の思い入れがある町なのです。この町は、私が住んでいた西独ニーダーザクセン州のエルベ川沿いの町や展望台から「すごそこに、手の届きそうな距離に、声を掛ければ振り向いてくれそうな距離に」存在していたのです。ここまで旧東独の知られざる町をご紹介してきましたが、ある意味でここはそのクライマックスを飾るに相応しいと個人的には想い入れています。

↓↓ このエルベ川が「越すに越されぬ」国境で、双眼鏡で見ればその暮らしぶりまでわかる距離に、旧東独の民家があったのです。一見長閑に見えますが、もちろん、その手前には鉄条網の付いた金網フェンスと監視塔(BT11)があり、向こうからもこちらからも越えることはできなかったのです。

Wappen Lage Data

これは 1987年、西独ニーダーザクセン州の小都市「リューネブルク Lüneburg」に駐在したばかりの頃に、何の予備知識もなくエルベ川沿いをドライブしていてたまたま見つけた「衝撃的風景」です。鉄道の鉄橋が川の真ん中で途切れている・・・なんだ、これは? この風景は、その後の私に「戦後の東西ドイツの関係」をもっと深入りして調べてみようという気を起させるに十分な衝撃を与えたのです。

↓↓ この鉄道橋は東西ドイツが統一された今日でも修復・開通は実現していません。2分半ほどの動画なので是非ご覧ください。

★★★ドェーミッツ Dömitz -2- に続きます

関連記事

ページ上部へ戻る