- 2018-5-1
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この時期のドイツの食べ物と言えば、やはりシュパーゲル(Spargel:白アスパラガス)で決まりでしょうね。
4月から6月にかけて、ドイツのレストランやビアホールにはシュパーゲルメニューが登場します。4月初あたりはギリシャやスペインなどの南欧ものが主ですが、4月末あたりからは地場のものが使われます。FESPAの開催される5月は地場モノの旬で、6月半ばまで続きます。4年に一度ですが、印刷関係機材展のdrupaも同じ時期なので、ご存知の方も多いかと思います。
付け合せは、生ハム・シュニッツェル(付け合せ用は小振りのトンカツ・牛カツのようなもの)・サーモンのバターソテーなどが主流です。ソースは。熱く溶かしたバターか、ちょっとマヨネーズに似たホレンデーズが選択肢ですが、私はシンプルに溶かしたバター(ハイス・ブッター:Heiss Butter)が好きです。
もう一つの付け合わせはジャガイモですが、これもシンプルなザルツカルトッフェルン(塩茹でジャガイモ)かブラートカルトッフェルン(刻んだベーコンと炒めたもので、日本でいう「ジャーマンポテト」はこれが元祖らしい)が二大選択肢です。悩ましいですが、ここはシンプルな前者かなあ(笑)。 因みに、日本でいう「ジャーマンポテトとかフランクフルトソーセージは、オリジナルとは全く違います。これだけでかなりの書き物になりますので、また改めて(笑)
そして飲み物は、ここはビールではなく辛口の白ワインと行きたいところ!ドイツワインと言えばリースリング(Riesling)というのが定番のようですが、ヴァイスブルグンダー(Weiss Burgunder)やミュラー・トゥルガウ(Mueller-Thurgau)などがむしろ合うように思います。お試しください。
右のジャガイモの値段は小さなビニール袋が3ユーロ、手前の大きな袋でも5ユーロです。それと比べると白アスパラはかなり高めの野菜と言えます。白いままにするために、伸びてきたら土を被せて日にあたらないようにするという手間がかかる野菜で、これを賄うためにポーランドあたりからの出稼ぎ労働者を使うという実態もあります。有難くいたさきましょう(笑)
ところで、このシュパーゲルはドイツでは6月24日以降はパッタリと姿を消します。この日は「聖ヨハネの日(St.Johannistag)」と呼ばれますが、伝承では、この日を過ぎるとシュパーゲルが苦くなるとか言われています。実際には、かなり土地のエネルギーを吸い取る植物のようで、来年にもちゃんと収穫が出来るように乱獲を諫めた生活の知恵だったのではないかと思われます。シュパーゲル目当てでドイツに出張されるかた、ご注意を(笑)