誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(35):★シュヴェリーン Schwerin -6-

★シュヴェリーン Schwerin -5- からの続きです

マルクト周辺を歩きます。「シュヴェリーンのマルクトは、シュヴェリーンの旧市街にある長方形の歴史的なマルクト広場で、その歴史は 1160年の街の創設にまで遡ります。1832年まで独立していた新市街(シェルフェ Schelfe)のシェルフマルクトと区別するために、旧市街市場(Altstädtischer Markt)とも呼ばれています。大聖堂の南側に位置しています。広場を縁取る 4つの建物が文化財保存対象となっています(独語 Wikipediaより:ここの記述は非常に詳細です)

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Von Niteshift(talk) – Selbst fotografiert, CC BY 3.0, Link

「旧市街の市場は、1651年の町の大火の後にその跡地を得た。 このエリアは、1783年から 1785年にかけてさらに北へ数メートル拡張され、現在では 60×52メートルの大きさになっている。市場の北側には Neues Gebäude(柱状の建物 Säulengebäude)、東側には市庁舎、1975年に歴史的モデルに基づいて再建されたファサードを持つ建物、1975年に新たに建てられた 3軒の切妻の家、南側には 1840年以降の後期古典主義のファサードを持つ住宅、西側には他の建物があり、そのうち 1軒のファッハヴェルクの家が一部保存されている。Neues Gebäudeの前にはライオン・モニュメントが建っている。

Neues Gebäude(Am Markt 1)、2つの住宅・商業施設(Am Markt 3, Am Markt 7)、旧市庁舎(Am Markt 14)が保存指定建造物となっている。

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Von Niteshift (talk) – Eigenes Werk, CC BY 3.0, Link


Neues Gebäude (Am Markt 1)

この建物は、「Säulengebäude」または「Krambudengebäude」としても知られている。この建物は、ヨハン・ヨアヒム・ブッシュの設計に従って 1783年から 1785年にかけてマーケットホールとして建設されたもので、貿易のシンボルである車輪と翼のあるマーキュリーの杖が描かれたレリーフが付いている。この建物はバロックと古典主義の特徴を持ち、屋根裏部屋や、14本のドリス式円柱と 2本の支柱、トリグリフのフリーズを持つ正面に沿ったポルティコがある。バロック様式のマンサード屋根は、建物の中央のリザリットの上にパビリオンのような屋根構造があり、その上部には装飾的なデザインの中央煙突がある。」・・・とのことです。

この建物は、マルクト広場から大聖堂が隠れてしまわないように、あえて二階建てとして高さ規制をしたとのことです。またこれが建てられた背景には、当時 Schwerinではなく Ludwigslust(次章で紹介します)に居を構えていたメクレンブルク公フリードリヒが Schwerinを訪問する際に、路上での商いで不衛生な状態のマルクトから放たれる悪臭や売り子たちの叫び声を嫌ったことがあったようです。

マーケットホール専用として使われたのは 1850年頃までで、その後時代の変遷とともに、オフィス・警察・展示会場などに使われ、今は、飲食店などが入居しています。

Wohn- und Geschäftshaus (Am Markt 3)

保存指定建造物で、バロック様式の建物。上階部分はファッハヴェルクとなっている。マンサード型の屋根には、市場に面した側に非対称のドーマーがあり、1860年頃に 4つの切妻型ドーマーが追加された。この時、1階にバルコニーが設置されましたが、今はもうない。当初の状態と比較すると、19世紀以降に変化があり、1階には店舗の建具が設置され、現在はしっかりとした壁になっている。家の西半分は撤去され、裏手には1860年頃に建てられた建物(Schmiedestraße 2)がある。

この建物は、樽のアーチ型の地下室の上に、販売と貯蔵のための家として建てられた。1840年頃には、まだドワーフハウスに荷物用のリフトが取り付けられていた。この家には 1860年代から人が住んでいた。」

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Von Niteshift (talk) – Selbst fotografiert, CC BY 3.0, Link

Wohn- und Geschäftshäuser (Am Markt 6–8)

「Neues Gebäude (Am Markt 1)に広場を挟んで向かい合う3軒の建物で、4.5階建て7軸の後期古典主義の建物(三軒の中央)は、保存指定建物である。漆喰の建物は 3つの部分に分かれており、リザリットのような中央部分の上には三角形のファサード(破風)を持つ、強いプロファイルのコーニスで仕上げられている。下の 2階には、「レジデンツ・カフェ」(略して「レジ」または「カフェ・レジ」と呼ばれていた)があった。第二次世界大戦前、レジはシュヴェリーンの多くの人々の出会いの場であった。午後はダンスや音楽を楽しみ、夜は深夜過ぎまで営業していたレジ・バー(1階)で過ごすことができた。1938年頃、元々は真ん中の 3軸に渡っていた 1階のバルコニーが、現在でも家の幅全体を覆うように拡張された。 ドイツ民主共和国時代には、この家はカフェ・アム・マルクトと名付けられていた。現在、スウェーデンの銀行がここに支店を構えている。」

Rathaus (Am Markt 14)

「1338年からこの地にあったこの建物は、その歴史の中で 3度も街の火災で焼失している。保存指定されたラートハウスび建物の一部は、14世紀から 20世紀にかけて作られたものである。正面のファサードは、ゲオルク・アドルフ・デムラーの設計図に基づいて 1835年に建てられた。建物の南側にあるアーチと、北側のプシュキン通りにある隣の建物と市庁舎をつなぐアーチが、食肉市場へのアクセスになっている。

1998年に主要鉄道駅の近くに建設されたタウンホールに行政機関が移転したことで、ラートハウスはついに行政センターとしての本来の機能を失った。が、今も市の代表者の会議だけはここで行われ、市のマーケティング会社とその観光案内所が歴史的な建物に入っている。」

↓↓ これは翌日、スッキリ晴れた時に撮ったものです。

★シュヴェリーン Schwerin -7-に続きます

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