- 2023-8-1
- トピックス
業界各社の 2023年度第1四半期決算発表をした企業を順に取り上げています。今回は 8月 2日(火)に発表したコニカミノルタです。
コニカミノルタ
対前年比で言えば増収「増益」です・・・ん?そう表現していいのかな?グラフで見ての通り「営業赤字」ですが昨年に比べてその赤字の数字が縮小しているということです。増益って表現するのは違和感がありますが・・・じゃあ、損が減ったから「減損」って表現すると違う意味になってしまうし(笑)
年間の見通しは、前回の 2022年度決算時に発表した数字を変えていません。年間の営業利益は 180億円を据え置いていますが、今回の第1四半期は 40億円の赤字なので、ハンデを背負ったスタートとなっています。まあ、1兆円を超える売上高見通しに対してたったの 0.4%以下の話なので、この先の3四半期でなんとかなる範囲でしょう。
↑↑ 同社は年間の為替見通しを「ドル/円 135円・ユーロ/円 140円」として今年度をスタートしましたが、今回それを見直さず据え置いています。↓↓
キヤノンと(↓↓ 上)エプソン(↓↓ 下)でもそこに着目しましたが:
このあたりの各社の為替レートの見方に関するスタンスの違いは興味深いものがあります。コニカミノルタの 140円/€据え置きというのはいずれにしてもかなり実勢から開きがあるように見えます・・・なんで?まあ余裕を持っている側なのでいいといえばいいんですが・・・
同社は前年度にプレシジョンメディシンなる分野で大きな減損を発表し、また最近「連結子会社株式の追加取得に関するお知らせ」でその関連の事象を公開しました。正直申して私はこの分野に関しては全くの素人で、手に余る案件につきコメントはしません。株主総会で、ある株主さんが「今回ですべての膿を出し切ったんですよね?」という問いに社長は「イエス」と答えられたと記憶している(ノーだったら紛糾していたハズ)なので、それを信じましょう。
それよりも、同社に限らず業界各社のインクジェットの成長・活躍全般を追いかけている私としては着目していることがあります。
↑↑ ひとつはこれ!第1四半期の IJコンポの売上高って 45億円なんですね!いや、素晴らしい!ただ私が事業を担当していた時代には公開していなかった(退任後も口外したことのない)数字なので・・・オープンになったんですね。
もうひとつはもっと仰天情報です!実際、昨日私に沢山の電話・メールを頂きました。知らんがな(笑)
学芸大駅から至近という都内の超一等地にある「日本文化精工」という企業のサイトが「コニカミノルタ日本文化精工」になっているじゃあ~りませんか(笑)
現時点(2023年 8月 2日 01:00時点)ではコニカミノルタのニュースサイトには発表が無いようです。何故?IJコンポは強化事業だったと理解していますが、そこに関係する案件で何故本件の公式発表が無いのでしょうか?
更に不思議なのは・・・昨年(2022年度)の役員体制という公開資料では、強化事業と位置付けられた IJコンポーネントの事業部長には遠藤浩康さんという方がアサインされています(個人的に存じていますが、海外・特に中国市場の顧客には絶大な信頼を勝ち得た素晴らしい人物です)
ここで今年(2023年度)の役員体制という公開資料では、その方の後任が見当たりません。IJコンポは強化事業と位置付けているのに、これはどういうことなのでしょうか?細かく見ると「亀澤さん」という役員が IJコンポーネント「管掌」となっていますが、この事業分野に 20年以上いる私のレーダースクリーンに亀澤さんという方が映った記録はありません(亀澤さんの名誉の為に書いておきますが、センシング事業分野では大変活躍されている方と承知しています)
この会社にとって「強化事業」とはどういう意味なのでしょうか?傘下に収めたように見える会社に関して何の発表もなく、事業部長の後任も明確ではない・・・少々違和感を感じざるを得ません。明るい公表・説明を期待したいものです!