業界各社 2025年度第1四半期決算発表状況:ブラザー工業

業界各社の第1四半期決算状況を見ていきます。今回は 8月 6日に発表したブラザー工業です。

減収減益ですね。0.8%の減収なら「なんとか」ならなかったんですかね?富士フイルムは 0.1%で増収ですよ、7,500億円に対して僅か 4億円でも増収と減収では印象が異なりますね。まあ、でも長い目で見ればさほどの意味があるとは思えません。下のグラフで見ると、あまり元気な感じはしません。

年間の見通しについては対 2024年度でわずかに増収増益とした見通しを変更していません。

そもそもブラザーが何故巨額の資金を投じて英国ドミノ社やニッセイを買収したかと言えば「業界の共通認識として、将来が不安視されていた民生用プリンターや FAXへの依存度を下げ、産業用という括りの分野を増やしていく」と言うことだったのではないでしょうか?

今それがどうなっているかと言えば、2025年Q1は上のような状況です。P&S事業への依存度は、売上高では 62%、営業利益では 80%、営業利益率は 10%近くあります。産業用(IP+マシナリー+ニッセイ)は3つ足して売上高は 554億円で依存度 26%、営業利益は 22億円、営業利益率は 4%とパッとしません。

「業界の共通認識として、将来が不安視されていた民生用プリンターや FAX」は居間も変わっておらずますます加速していくというのが今日の状況です。産業用シフトという方向性は放棄するのか?強化するのか?そこら辺の明確な発信を期待したいところです。

アホトラ関税の影響については、160億円の負担増は見込まれるが、自社の施策で吸収するとしています。各社各様ですが、これはこれでいいでしょう。為替レートは引き続き余裕を持ったレートを維持するとしています。まあ、トランプ関税影響吸収の原資かも知れません・・・知らんけど(笑)

第2四半期の発表を楽しみにしています。

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