業界各社 2025年度第2四半期決算発表状況:ブラザー工業

業界各社の決算状況を見ていきます。今回は 11月 10日に発表したブラザー工業です。

増収で、営業利益で見れば僅かではありますが増益です。事業セグメント利益や税引前利益では減益ですが、私は営業利益で見ています。

年間見通しは「有」となっている通り売上高も営業利益も上方修正しています。

売上高・営業利益の上方修正をグラフで見るとこんな感じです。

上方修正した売上高・営業利益を達成するために必要な下期の数字は殆ど無理をしている様子はありません。売上高はおそらく余裕があるでしょうし、営業利益も達成可能性は高い部類だと見えます。

同社は巨額の資金を投じて英国ドミノ社を買収したりニッセイを傘下に入れたりして産業用分野への展開を図り、将来不安のある SOHO向けの小型プリンター事業の一本足打法から脱却しようとしてきました。それはそれで企業のリスク管理としては間違っているとは思えません。

だだ、この10年で見てみると売上高の依存度は僅かに下がりましたが、営業利益の依存度は逆に上がっています=伸ばした「非プリンター事業」以外の事業の収益性がプリンター事業を下回っていることになります。このあたりが考えどころなんでしょうね。

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