年頭のご挨拶 2026年

皆様、あけましておめでとうございます。
     2026年午年のご挨拶を申し上げます。

2016年から始まったこの新年のご挨拶も、今年で11回目となり、一周回ったことになります。毎年これを書くに当たり、過去のものを読み返してみるのですが、だんだん増えてきて、10回分読み返すのはそれなりに大変ですね、自業自得ですが(笑)でも毎年、それなりにいいことを書いているな!と自画自賛してはおります。昨年のなんかもいいこと書いてますよ(笑)いつも長くなりがちなので、今年は「2025年の振り返り」と「2026年に何をやるか」に絞って見通しよく書こうと思います。まあ、書いているうちにどう彷徨うかわかりませんが(笑)

1.2025年の振り返り

2025年の漢字は「熊」だそうですが、カタカナと alphabetはそれぞれ「トランプ」と「AI」で決まりはないでしょうか?

1)トランプ大統領に関して

トランプ大統領に関してはあれだけの強烈な個性なので、そのキャラや政治手法に賛否両論はあるのでしょう。

確かに最近の高市発言(失言?)に対する中国政府の過剰反応はちょっといかがなものかという感慨を抱かざるを得ず、そういう政治体制に対抗するにはトランプ的な対応しかないかもと思う側面も無きにしも非ずです。

しかし私かこれまで知り合ったヨーロッパのビジネスマンでトランプを支持する人は「皆無」です。あの「品の無さ」というのは常識を大切にする欧州人には生理的に受け入れ難いのでしょう。

彼は 12月半ばの米国国民に向けた演説で、長々と自分の業績を自画自賛して見せました。彼の言説は、事実に基づいたデータの裏付けもなく、悪い話は全て前任者や他責にするというスタイルなので、ほぼ聞くに堪えません。

煎じ詰めれば日本や欧州など自分に隷属していると見做す相手には強気に出て、中国やロシアなどには「TACO:Trump Always Chickin Out(いつも最後はビビる)」ですね?

アメリカの大統領一人があれだけ強大な権力を持ち、言いたい放題、やりたい放題というのも驚きですが・・・それに対して議会や裁判所などが牽制機能やブレーキ役を有効に果たせているようには見えないのも残念です。政権が交代すれば後付けで山のように裁判が提起・提訴されるのでしょうが、それも大統領在任中の不逮捕特権とやらで曖昧にしてしまうのではないでしょうか・・・

しかし、本当に由々しいのは「これまで信じてきた『常識的』価値観が、この御仁一人のためにあっけなく崩れ去ったこと」ではないでしょうか?米国の入国審査に過去5年間の SNS投稿データを義務付けて、反米的(反トランプ的?)投稿があれば入国拒否もありうる?

はあ?言論の自由の象徴であったアメリカはどこに行ってしまったのか?ロシアや中国や専制国家となにが違うというのか?この信頼が崩れ去ったこと・我々が信じてきたアメリカに対するいわば絶対信仰・・・「そこだけはアメリカは最後の砦だろう」・・・これが崩れたことの意味は今後様々な側面で問題になってくると思います。

そしてそれと同等以上に由々しいのは、与党共和党からも野党民主党からも、少なくとも目立った反対の声や運動が見えてこないことです。え?ということはアメリカ全体が多かれ少なかれトランプ的な世界観に合意しているということなの?アメリカの良識はどこに行ってしまったのでしょうか?この、大いなる喪失感、信じていたものが裏切られた感をどうすればいいでしょうのか・・・

1月4日追記米軍がベネズエラに侵攻しマドゥロ大統領を拘束したという報道があります。詳細はまだ整理できていませんが「適切な政権移行が行われるまでアメリカが統治する」・・・だそうです。

これはゼレンスキーを追い落として親ロ政権(傀儡政権)を立て、ロシアに組み込んでしまいたいとウクライナに戦争を仕掛けているプーチンと何が違うのでしょうか?頼清徳総統を追い落として親中政権を立て中国に組み込んでしまいたいと虎視眈々と狙っている習近平と何が違うのでしょうか?

金正恩を拉致するなら少しは納得性もありますが、逆に何故しないのでしょうか?北朝鮮には石油が埋蔵されてないからでしょうか?

2)昨今の「AI」に関して

AIに関してはまた別の視点からのコメントがあります。上の画像・・・左は私の娘の愛犬です。愛犬のクリスマス帽子は実は生成 AIで描かせたものです。元のワンコの画像をアップして「クリスマスの帽子を被せて」と指示すれば、わざわざ嫌がるワンコに帽子を被せなくてもこの画像が簡単に得られます。

右は(只今「誰も知らないドイツの町」でご紹介中ですが「ベルリンの北にあるオラニエンブルク城博物館に収蔵されている絵画」です。この絵画に関してはもう少しちゃんとした質問をしてみました。「この絵画を描いた画家は誰か?この煽情的とも思える絵画のモチーフは何か?この絵が何故ここ(ベルリンの北にあるオラニエンブルク城)にあるのか?」・・・こういう問いに見事に答えてくれます

もちろん ChatGPTなどの AIはシレッとまことしやかなウソをつくこともあるので、要検証ではありますが、何を押さえればいいのかを理解するとこんなに「賢い」「頼りになる」相棒はいません。私のライフワークの一つは「バルト海沿岸地域に発展したハンザ同盟とそれを軸に発展した文化」を統合的に理解することなのですが、最近 ChatGPTとの会話を通じてかなりいい線まで考えが纏まってきています。いずれ皆様にも公開しますが、これは凄いです!

しかし、ここで終わっては意味がありません。この ChatGPTに始まる生成 AIは我々のビジネスに何をもたらすのでしょうか?

3)AI時代は何をもたらすのか?

結論から先に書きます。あなたが要らなくなるのです。会社の中でそれなりのポジションに就いた・就いていると思い込んでいるあなたの存在が不要になるのです。アメリカではこのところ AIを先取りしてダイナミックに 1~9月で 100万人規模のリストラが行われています。その多くは「マネジメント」の一翼を担ってきたと思われていた管理職・中間管理職層なのです。

Googleなどで管理職の役割などを検索すると、どれも似たり寄ったりのことがもっともらしく書かれています。実際前職で私が受けた管理職研修や役員研修の資料にある「(中間)管理職の役割」などを読み返してみても実に陳腐な言葉が並んでいます。AIがなかった時代にはあれで済んでいたんだなあとある種の感慨さえあります。

AI万能とは思ってはいませんが、陳腐な中間管理職が乏しい知識で様々な判断をしたり(いや、判断を先送りしたり)するのに対して AIは世界中から最新の知識を集めてきて、上司・役員層に忖度することもなく「マトモな」判断材料を提供してくれます。これをどう料理するか、どのように実行に結び付けるかを決めるのに、これまでのようにヒエラルキーのピラミッドの真ん中をドンと占める中間管理職層は不要になるだけどころか、存在自体が邪魔になります。

役員層が、正しいと思われる判断材料をもとに実行を指示すれば済むことを、外に対しては何もしない中間管理職が上から下へと細かく指示を下ろしていくヒエラルキーって想像するだけで無駄の塊・・・そう思いませんか?既に実質的には不要なあなたの日頃の仕事もどきと存在が AIによって顕在化するのです。

いや、日本にはそういう経営スタイルは合わないだろう。擦り合わせて合議して合意してこそ日本的経営の強みが活かせる・・・そのように問題を直視せず、先送りして自分と組織の延命を図るのも結構、極めて日本的です。そしてその結果はまた構造改革の機会を逃し、無駄だらけの組織を維持し続けて世界的な潮流から取り残されていくのでしょう。

4)私の自己矛盾とその解

ここまで書いてきて一つの自己矛盾に突き当たります。そのリストラって、トランプがイーロン・マスクにやらせた DOGE(Department of Government Efficiency:政府効率化省)のリストラそのものではないか?トランプの政治手法を否定しておきながらそこは肯定するのか?

これも結論から先に書きます。私は国家の指導者にしても、そのミニ版としての企業の経営者にしても、必要な資質は実行力や管理能力に先駆けて「徳」であると確信しているのです。トランプにはそれ=徳がない(笑)

政治目的にしても政治手法にしても、オバマが貰ったノーベル平和賞を自分も貰いたいとか、ウクライナ和平にしても「武器はやるけどカネ払えよ、レアアースの利権で払えよ」(笑)などいう金貸し・不動産屋もどきの構想とか・・・徳というものを一切感じないわけです。

しかしながら、その政治手法一部は技術的な側面で「目的に向かって、煩わしい中間ステップを排して真っすぐに進む」という点はある種の小気味よさも感じないこともありません。

企業の CEOは、企業という枠組みの中でいわば大統領的な権限を与えられているわけです。CEOが徳を規範として行動している限りにおいて、長年の間に溜まった無駄を一掃したり、AIなど新たな経営資源が実用化された際にそれによって無駄となってしまう組織や人を除去するのは正当化されると考えるものです。

ただしもう一度書きますが「徳」規範としているならばという前提付きです。徳の無い経営者には逆に退場してもらうしかありません。トランプ氏にも 11月の中間選挙でその審判が下るでことしょう。他にも退場して欲しい経営者はいるかもですが(笑)

5)本当に書きたかったこと

また結局長くなるので割愛する羽目になりましたが、まだ私なりにまだ整合したストーリーが出来ていないので先送りします。本当に憂いているのは:

目先でいえば歴史的な円安!これに対して政府はほぼ無策、日銀は腰の引けた金利「微アップ」で逆効果・・・高市首相の「強い経済」とやらが空疎な掛け声にしか聞こえません。富士フイルムの学卒はおろか博士卒の初任給が、ドイツの最低賃金単純労働者の年収に遥か及ばないというのは「購買力平価」が成り立っているとはとても思えません。直ちに是正すべきです。

もう一つは超ロングレンジの話、長期レンジでの日本のステイタスの低下です。GDP、一人当たり GDP、論文の引用数、特許出願数、円のステイタス、等々・・・長期レンジの中でズルズルと下がり続け、気が付けばもはや一流国と呼べる状況ではないことです。トランプが、プーチンが、高市が、石破が・・・なんて最近の事象の話ではないし、また政治の責任だけにしたくもありません。確かに期間中最も長く政権の座にあった自民党に相応の責任はあると思いますが、それのせいだけにしても何の解決にもなりません。それにノーを突き付けられなかったメディアや国民の責任でもあります。

ロングレンジで見た時の日本の凋落・・・茹でガエルにように、徐々に起こる凋落に気が付いていないのでしょうか?この解明と処方箋提起はいつも忘れないでおこうと思います。

2.2026年は何をするか?:さて話を私の活動に移して、今年何をやるかを簡単にまとめておきます。

1)JITF2026

これは別項を起こして詳しく書く予定ですが、JITF2025のアンケートで多くの皆様から頂いた「場所が狭くなった」「懇親会は酸欠状態だった(笑)」という声に対応してもっと広い新会場を探し・・・素晴らしい会場を見つけました。

会場は広くなり、これまで 50テーブルくらいが限界だったところ、60テーブル以上の設置が可能です。また商談・休憩スペースも潤沢に取れると思います。

但し参加企業が増えると講演時間はその数に比例して増えることになるので、講演のスタイルは各社均等に時間を割り当てることはできなくなります。ここは今後の過程で考えていきます。

2)海外視察

今年は4月上旬から5月下旬まで7週間ヨーロッパに滞在(放浪?(笑))し、バルセロナの FESPA、デュッセルドルフの Interpack、フランクフルトの TechTextilを視察し、何人か(何十人?)の業界人と会ってくる予定です。現場から最新の情報をお届けできればと思います。

3)小イベント

長年言い続けてきましたが、なかなか実現していないものに「技術屋のための会計入門」があります。

工学部からいきなり畑違いの経営企画室に配属され、一橋大学卒の同僚から「そんなことも知らないでよく経営企画室なんかにいますね」という強烈なダメ出しを喰らい悔し涙の日々(笑)

その後ドイツに駐在した冬の最初3か月、雪の中でゴルフも旅行もできなかった時期に、安ホテルの一室で日本から持って行った「簿記教科書」と「簿記記帳練習帳」を熟読し、残高試算表まで辿り着いたときに、それこそ世の中の仕組みが氷解したあの瞬間の感動!あれを理系の皆さんに是非お伝えしたい!スケジュールに落とし込まないと何事も進まないので、4月にヨーロッパに行く前に第一回目を開催したいと思っています。

この他にも「特定のメーカーの徹底的紹介(会員企業すべてにチャンスがあります)」「インク循環の流路設計のすべて」・・・等々アイデアはたくさんあります。追ってご紹介していく所存です。

それではまたこの一年、皆様のご多幸を祈念いたす次第です。

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