業界各社 2022年度 第1四半期決算発表状況(5)大判機3社

ワイドフォーマット機有力3社の決算状況を見ておきます。総じていい感じに業績は回復してきていると見受けられます。

ミマキエンジニアリング

↓↓ 今年度も好調な滑り出しのようです。売上高はコロナ前の 2019年度はもちろん、これまでの記録である前四半期(2021年度 Q4)もクリアして過去最高の数字を挙げています。営業利益もしっかり出しています。

同社の決算説明資料には下記のような説明があります。

↑↑ そうなんですよ!為替前提と実態がポジティブな方向にズレたなら、上振れ分をこういう素直な説明をしてくれるとスッキリしますね~!対前年増収分の 1,883百万円の内 1,081百万円は為替影響(残りは事業実態としての伸び)、営業利益増益分 80百万円の内、為替影響は 264百万円・・・ということは為替影響分を財源に前向きな販管費を投入したと考えられます。
↓↓ ミマキの今年度の為替前提はコニカミノルタとほぼ同じで、業界内では最も円高で設定していた(予算策定時としては極めて妥当なレート)ので、そこからズレるとこういう「素直な上振れ」が期待できるわけですね。

【2022年度の業績見通し】

同じくミマキの決算説明資料に下記の説明があります

え?サラッと書いてありますが・・・下期の見通しは基本のまま据え置いている?為替も 110円/$、130円/€のままで据え置いている?勿論、戦争はまだ終わらず、冬になると欧州のエネルギー事情も逼迫し、物価上昇も・・・不透明極まりない状況なのでこのくらい手堅く見ておくのは正解でしょう・・・でも、結果としてはまた為替影響分や経営努力分を吐き出しで上方修正すると見ました!

ローランドDG

同社は暦年決算なので、今回は 第2四半期(上期)決算発表となります。

↓↓ 第1四半期(1~3月)は売上高・営業利益とも対前年・対コロナ前をクリアしていましたが、第2四半期だけで見れば調整局面なのか対前年で観れば増収減益となっています。上半期としての売上高は過去最高とのことです。

同社の決算説明資料には下記のような説明があります。為替影響が少なすぎるようにも見えますが、急激な円安が進んだのはロシアによるウクライナ侵攻が始まって暫くしてからのことなので、暦年決算では反映される分が薄まるということでしょうか・・・

【2022年度の業績見通し】

年間見通しは今回、売上高・営業利益とも上方修正しています。

武藤工業(武藤ホールディングス)

武藤工業もコロナ前をクリアしたという点ではまずまずの滑り出しというところでしょうか。

通年見通しは据え置いています。

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