- 2021-12-7
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最後に 2016年 6月、何度も訪れたこの町に、最後に行った時の写真を中心に纏めに入ります。町は復興資金が投下されリノベーションがなされています。私が初めて訪問した 1990年時点では機能していなかったと思われる港湾地区(Elde川が Elbe川に流入するところ)も再開発が行われ、ホテルや醸造所などが新設されています。
↑↑ ↓↓ 1990年 5月に 初めてDömitzに足を踏み入れて最初に見た建物です。
↑↑ ↓↓ 衣料品店は生き残っていました!(嬉)↓↓クリックすると拡大します。左が 2016年、右が 1990年の写真です。
このシリーズの最初に採りあげた「ゲルリッツ Görlitz」という町の衣料品店は、生き残るどころか、見事な発展を遂げていました。が、この町のは 1990年当時と殆ど変わっていません。屋号もなく、生き残っているのが不思議な感じさえします。↓↓クリックすると拡大します。
↓↓ まあ窓枠だけ補修すればいいって話でもないけれど・・・(笑)
↑↑ ↓↓ このデパートの建物には運が無いようです ↓↓クリックすると拡大します。左が 2016年、右が 1990年の写真です。1990年にはかなり人も入っていました。やはり、復興資金で町の外観は綺麗にはなりましたが、何かを失ってしまったのはこの町も例外ではないようです。
↓↓ 映画館ですが、1990年時点では営業していたのが、2016年では廃業していました。外観の違い、分かりますか?いずれにも「KINO」ではなく{Lichtspiele」という古風な単語が使われているのは共通ですが、1990年のものは「ネオン管」が使われているのに対し(…多分、切れていたと思うけど・・・)2016年のものはネオン管は撤去され、同じ書体の立体文字に取り換えられており、また前に「ehem.」と追加されています。これは「ehemalige:かつての」という意味です。いつのタイミングで追加されたのか不明ですが「かつては映画館だったんだよ」と語りかけているかのようです。クリックしてご覧ください。
↓↓ こちらの記事で解説しました。(左)2016年 (上)1997年
↓↓ クリックするとスライドショーになります
↓↓ 最初に来た時には荒れ果てていたエルデ川がエルベ川に注ぎ込む河口の港湾地区もすっかり整備されました。
↓↓ 今回案内してくれた Neu Kaliss Spezialpapier GmbHの Martinaちゃん!スロベニア人です。
↓↓ ホテルのプロモーションビデオ
↓↓ 今回ご紹介した場所がほぼ網羅されている動画
↓↓ 要塞の壁に残る砲弾・・・ナポレオン軍が撃ち込んだものらしいです
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【オマケ:出張で訪問した Neu Kaliss Spezialpapier GmbH:コーヒーフィルターの Melittaグループの製紙会社】
人口 2,000人足らずの小さな村 Neu Kalißに、インクジェット壁紙などに使われる製紙会社があり、招かれて訪問しました。創業は 1977年で、メクレンブルクの田舎に在って、旧東独の厳しい事業環境の中で生き延びた会社で、私としても想い入れひとしおです。
(同社のサイトから)「ノイエ・エルデ運河に恵まれた地理的条件のもと、1799年には最初の製紙場が建設されました。1871年に製紙工場が建設され、初めて機械化された紙の生産が行われました。当時のメクレンブルク家の紋章である雄牛の頭の透かしが入った上質紙は、まずドイツ市場を制覇し、やがてデンマーク、スウェーデン、イギリス、アメリカにも輸出されました。
上質な製紙工場としてスタートしたこの工場は、両大戦、その後の収用、政変などの困難な時期を経て、特殊紙の生産に成功しました。1992年には、Melittaグループが生産設備を買収しました。新たに設立されたNeu Kaliss Spezialpapier GmbHにより、MelittaはNeu Kaliß工場での製紙の伝統を引き継いでいます。」
↑↑ ↓↓ こんな清々しい田舎です(笑)
★★★ドェーミッツ Dömitz の章を終わります。
シリーズ:誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte に戻ります。