- 2021-9-21
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★★★アンガーミュンデ Angermünde -3-からの続きです
Berliner Strasseを進んで行き、右に折れる Rosenstrasseとの角の所あたりです。え?なんで?そんなワケはないだろ?不思議な建物が目に入ってきます。いや、でもロゴは確かにアレだぞ?東西統一で解体されたんじゃなかったの?どういうことだ?
うん、やっぱりそうだ!旧東独の国営小売店チェーンの「HO」のロゴマークだ!しかし、あれは 1990年の東西ドイツ統一の頃に解体されたのではなかったの?HOについては「Trade Organisation(HO)は、ソ連占領地域(SBZ)で人民財産(Volkseigentum)という法的形式で運営されていた国営の小売会社で、共産主義崩壊後に解散するまでドイツ民主共和国で継続された。食料品から日用品まで、生活に関わるすべての分野を対象としていた。と Wikipediaにあります。
もう一つ「KONSUM」というのもあって、こちらは「Konsumは、ドイツ民主共和国の消費者協同組合のブランドでもある。各協同組合は、食料品店、生産工場、レストランなどを運営していた。」ということです。こちらは「Konsumgenossenschaftenは、ドイツ民主共和国ではすでに民間企業であり、約450万人の会員に独占的に帰属していたため、1990年以降は Treuhandanstaltの管轄外となった。統一後、これら198の消費者協同組合が合併し、55の地域に根ざした消費者協同組合が誕生した」・・・と解体を免れ「統一後も「Konsum」はブランド名として存続している。東ドイツの各州には、いくつかの地域協同組合があり、「Konsum」という名前で支店を運営している。」という説明があります。
Berliner Strasseと Rosensntrasseの角地にある HOは、いろいろ検索しても、経緯に関する有力な情報は得られませんでした。この写真でも既に「Asia Shop」という文字も見えたり、「Obst-Gemüse」などのポスターも見えているところから、アジア系の人がやっている小売店であろうとは想像されます。また、こういうポスターは、デザインなどからそれなりにプロの仕事と思われるので、仕入れルートを握った組織が、チェーンとかフランチャイズ展開しているのかもしれません。
現在、この場所を GoogleMapで検索してみると Asia Imbissとなっていてこういう情報にヒットします。
しかし、それにしても・・・1990年に解体された「HO」・・・それから私が訪問した 2016年まで 26年もの風雪に耐えて、まだ壁に書かれたロゴが残っている・・・どういうことなんでしょうねえ?ちょっと謎です。
↑↑ ↓↓ 謎といえば、こういう中古バイクの部品と思しきものをショーウインドウに並べている店・・・このやる気の無さはなんだろう?(笑)アンティークの店でもなさそうだし・・・
↓↓ 下の写真の建物は ↑↑の青で囲んだ建物です。St.Marien教会のすぐ前にあります。
いろいろ検索してみると、この建物に以前入居していた学校の関係者が、同じくこの建物で学んだ先輩たちに昔の話を聞きたいと情報を求めている地元紙の記事にヒットしました。それによれば「100年以上前から、キルヒガッセでは子供たちが読み書きや計算を学んできました。何世代にもわたって生徒たちがここで学校に通っています。19世紀に男子小学校(Knaben-Volksschule)として建設された建物は、1945年以降は統一学校として存続し、1960年にはポリテクニック中学校となり、壁崩壊後は Kirchgasse 2の部分だけが Puschkin小学校の本拠地となりました。 過去 15年間は、国が認めた改革教育のためのオルタナティブスクールである Freie Schule Angermündeが使用していました。歴史を感じさせる家です。」・・・とあります。
まだ、以前にここに入居していた Puschkin Schuleは現在別の場所に移転し、そのホームページには学校のコンセプトとしてこういうことが書かれています。
「安心して通える半日制小学校」のコンセプト 1. 考慮された教育的な目的 社会的要求
特に、私たちのような構造的に弱い地域では、学習の場としての学校は、子どもたちの家庭環境の欠陥にますます対応しなければなりません。生活環境や家庭内の環境構造が変化したことで、子どもたちが社会的な接点を持ち、自分自身を整理することがますます困難になっています。
さらに、安定したコンタクトを提供し、社会的学習を可能にし、学習や余暇の機会を提供する変化した組織形態が重要になってきています。つまり、学校は自分自身を再定義し、再構築することを学ばなければならないのです。今日の学校では、文化的・社会的な違いに対応し、重要なスキル、オリエンテーションの知識、メディア能力を教える学習が必要です。このような学習プロセスには、通常の時間割では考えられないほどのスペースと学習機会が必要です。」・・・(以下略:関心がおありの方は Puschkin学校のサイトをチェックください。
ここで言う「構造的に弱い地域・子どもたちの家庭環境の欠陥」とは、賃金水準が低い・失業率が高い・共働きが多い(そもそもドイツは多いですが・・・子供を誰が面倒見るか問題)・移民や外国人の家庭も多い・・・などを指すものと思われます。そういう状況に合わせて、学校もその役割や在り方を模索している状況が感じられます。
★★★アンガーミュンデ Angermünde -5-に続きます