- 2020-3-23
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シリーズ第8回は、ザクセン・アンハルトの都市「アイスレーベン」です。ドイツ語では Lutherstadt(ルターゆかりの町)という公式の称号を与えられているように、宗教改革で有名なマルティン・ルターが生れ、没した町です。キリスト教の世界を二分するプロテスタント(福音派 Evangelisch)の元祖とでもいうべきルターの生まれ故郷ということで、カトリックの総本山ローマとまでは行かなくても、なんらか凄い霊廟のようなものでもあるのかと思いきや、割とありふれた、ややうらぶれた旧東独の町という印象です。人口3万人以下の旧東独の町ってこういう感じなんです。
ドイツ史やルターに詳しい方にはよく知られた町ですが、一般にはルターが生れ没した町というのはさほどピンとこないかもですね。ルターと言えば聖書をドイツ語訳したヴァルトブルク城があるアイゼナハとか、95ヶ条の論題で有名なヴィッテンベルクの方が知名度が高いでしょう。ということで非知名度は★★★としておきます。
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Wappen | Lage | Data |
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私が訪れたのは 2018年ですが、前年の 2017年はルターがヴィッテンベルクで「95ヶ条の論題」を提起した 1517年から 500年という節目にあたり、ルター関連の記念行事がドイツの至る所で催されていました。これはその際に使われたバナーイメージのひとつです。このうらぶれ感のある町も前年はかなりインバウンド(笑)で賑わったものと思われます。ちなみに宗教改革500周年記念行事は10年間続くんだそうです。
見辛いですが、上の地図の右下にあるスケールから、さほど大きな町ではないことが分かります。町の中心部の東と西にある生家と没した家は直線距離で 300メートル程度です。町は概ね綺麗にリノベされていますが、やはり長年の東独の体制下で疲弊した建物は、壁が崩壊して三十年経った今でも散見されます。
★★★アイスレーベン Lutherstadt Eisleben -その2- に続きます。