OIJC:2020年度の構想と中期構想

個人事業主になって初めて気が付いたのですが、個人事業主にとっての会計・事業年度は、大方の企業や官庁のような4月~翌年3月ではなく、暦年なんですね。1月~12月の事業活動を年末で締めて、1.5ヶ月間で経費や税務関係の証憑を整理し、2月15日~3月15日の間に確定決算をして納税額を確定申告する・・・あ、そうだったのか!・・・と、今更(笑)

という訳で、10月中~下旬の今頃が来年度の構想を立てるタイミングで、それに沿って11月~12月に準備を始め、1月1日から新年度の事業を始動する・・・こういうスケジュールになります。

奇しくも令和元年(2019年)10月22日、天皇即位正殿の儀の今日、来年度こういうことをしようと考えている、また中期的にはこういうことを考えているという構想を書き記しておこうと思います。新年のご挨拶でも今年の抱負などを書いてきましたが、新年度が始まってしまっているタイミングなので、それでは遅いんですよね。

大方の企業の活動サイクルで言えば、12月頃の「次年度予算大綱」みたいなもの、及び「中期計画目標」みたいなものでしょうか?まあ、最近は中期計画のローリングが年中行事になっているようではありますが(笑)

【私のミッションの確認:日本の産業用インクジェットの活性化に資するために】

1.海外の産業用インクジェットに関する情報格差を少しでも埋めるべく、日本と海外のブリッジとなること
2.国内にも存在する産業用インクジェットに関する「情報の偏在」を少しでも解消すること

【中期的に実現したいこと】

産業用インクジェットのコミュニティを作っていきたいのです。先にも書きましたが、私が頻繁に出かける欧州では産業用インクジェットを軸としたコンファレンスや展示会が複数あり、そこにサプライヤー・インテグレーター・エンジニア・ビジネスパーソン・アカデミア・ユーザー等、様々な分野から何等かインクジェットに接点のある人達が集まって緩いコミュニティが形成されています。これを日本にも形成していきたいと考えています。そしてそれが日本の産業用インクジェットの核となり、自立的に維持発展していく・・・そんな夢を抱いています。

【まず2020年にやること】

1.Inkjet Business Conference Japan 2020 の開催(1月30日+31日・東京青山 IVY HALL

欧州の The IJCや IMIのようなスタイルのコンファレンスを開催します。大会議室(約150人)にて、国内外のゲストスピーカーによる産業用インクジェットの現状と将来展望をテーマとした講演(13~15件)とネットワーキングレセプションを、小会議室にてデスクトッププレゼン(約13~15テーブル)の場を提供します。スピーカーは海外と国内を概ね半々というバランスで考えています。同時通訳を付けるかどうか検討中です。

■ コンファレンスプレゼン・デスクトッププレゼン・スポンサーにご関心のある企業・団体・個人の方はお問い合わせフォームからご連絡ください枠は有限の中で、既にいくつかは埋まっているので、全てのご希望に沿えないかもしれませんが、まずはお問い合わせください。

2.Pre-DRUPA Interview Visit(2月3日~7日)

上記のコンファレンスに大野のパートナーである英国人ジャーナリスト Nessan Clearyを招待しますが、コンファレンスの翌週に彼と同行し日本のインクジェット関連有力企業を訪問して、DRUPA2020に出展予定の機種や技術に関するインタビューを行います。Pre-DRUPAのシーズンなので、その時点で公開可能な情報は早期に記事化し Nassan及び私のサイトで公開、DRUPAまで非公開をご希望ならホールドします。

Nessanの訪問インタビューをご希望の企業(メーカー)はご連絡ください。既に何件かは決まっていますので、全てのご希望に沿えないかもしれませんが、まずはお問い合わせください。

3.Inkjet Suppliers Exhibition(時期:夏頃(詳細未定)・場所未定)

1.のコンファレンスとは逆に、大会議室にデスクトッププレゼン(約40~50件、適当な場所が確保できれば更に多く)、小会議室で各社の製品・技術紹介を行います。ヘッドメーカー・インクメーカー・素材メーカー・部品メーカー・インテグレーター・技術サポーター・プリンターメーカーなど、多方面の産業用インクジェットを支える企業・団体あるいは個人に紹介の場を提供します。

出展にご関心のあるヘッドメーカー・インクメーカー・素材メーカー・部品メーカー・インテグレーター・技術サポーター・プリンターメーカー・その他なんらかの形で産業用インクジェットに関与している企業・個人の方はお問い合わせください。既にいくつかのメーカーは出展が確実ですが、こちらはまだ場所を決めていないので、その応募総数に応じてハコを見つけたいと思います。

4.今更訊けないインクジェット技術セミナー(時期:随時)

昨年開催して大変ご好評を頂いた「今更訊けないインクジェット技術セミナー」を、今年も何回か開催しようと考えています。時期については適宜ご案内致します。

5.中国調査ツアー(時期:随時)

中国は市場としても、素材などの調達先としても、技術パートナーとしても重要なポジションにある一方で、玉石混交でなかなか「玉」を見つけることが簡単ではありません。ニーズに応じて中国企業の調査・交流ツアーを企画したいと思います。

■ こういう調査にご関心のある企業・団体・個人の方はお問い合わせください。

6.海外展示会・コンファレンス視察と報告会及びWTINコンファレンス開催

視察 HEIMTEXTIL(1月)・APPPEXPO(3月)・FESPA(3月)・INTERPACK(5月)・DRUPA(6月)・The IJC(10月)・ITMA ASIA(10月)InPrint(11月)を予定しています。また、WTiNの Japan Digital Textile Conference 2020を主催運営予定です。

■ この展示会はどうなの?抜けてない?というのがあればお問い合わせください。米国のは今のところ考えていません。

【中期的な構想】

私は今66歳、来年には67歳となります。現役で現在のような活動レベルを維持できるのはあと5年と想定します。ホンネはもっと長く世に憚ってやろうと思ってはいますが(笑)。この活動が「大野ってヤツがいた間はなにか有ったけど、居なくなったら無くなっちゃったね・・・」とならないように、なんらか仕掛けをしておきたいと考えています。

私の元部下や、同業者の同年代の方々は、60歳の定年や雇用延長の定年を迎えられる時期に差し掛かっています。折角、産業用インクジェットの市場動向や人脈形成・蓄積が出来てきたり、プリンタ開発での失敗や成功の経験値を蓄積してきたピークで引退となるのです。勿体ない!こういう方々の経験値とパワーをなんとか活用したい・・・そう考えています。

このウェブのフォーカスの拡大・コンファレンスの運営の充実・開発での経験値の蓄積をシェア(インクジェットの家庭教師的なポジション)・・・などを考えています。勿論「ビジネス」なので有償・対価をお支払いするという前提です。長続きさせるなら無償ボランティアではなく、有償ビジネスベースでと思います。こういうことに貢献したい・貢献できるという方を登録しておこうと思っています。

私の最大の財産は、自分自身が持っている知識ではなく、ここまで蓄積した国内外の「人脈資産」です。これを維持メンテしながら、直接の関与の度合いは徐々に減らしつつ、象徴としてのポジションは維持しつつ、このコミュニティを運営してくれる次世代の人に人脈資産を含めて引き継いで、この運営母体が自立して拡大発展をしていく事ができるようにする・・・こういう構想を持っています。

こういう構想に参加したい・貢献したい・貢献できるという方・何か閃いた方はお問い合わせください。現時点では直ぐに具体的な案件があるわけではありませんが、今後、構想を進めていく上で参考にさせて頂くべく、私の個人ノートに登録しておきます。

以上、令和元年(2019年)10月22日、天皇即位正殿の儀の日に・・・

本ページに書き記した構想や来年度のアクション全般に関するご意見・ご提案も歓迎いたします。

PS:このページは別途英訳して LinkedInにも投稿しようと思いますが、かなりの反響があるだろうなあと予想します。

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