- 2019-8-10
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湖の岸辺だけが西独領という不思議な国境から少し南に下ったところに、東西国境では最も北にある Schlutup国境検問所があります。勿論ビザを持っていないと東独には入れないので、手前に車を止めて、おっかなびっくり少しだけ踏み込んでみました。
連載(4)と今回取り上げたスポットは上の地図の赤丸をつけた場所ですが、その南の方の青丸の二つ Ratzeburgと Möllnはちょっとした観光スポットです。
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Von C.J.N.L. Kyll – Eigenes Werk, CC BY-SA 3.0 de, Link
Ratzeburg(ラッツェブルグ)は、湖に浮かぶ島に旧市街があり、ロマネスク様式のドームは13世紀のもので北ドイツでも最古の部類に入るそうです。風光明媚な小都市ですが、個人的には東西ドイツの分断と統一をテーマとした直木賞小説の冒頭に、東独の工作員が西に潜入してくる経路としてこの湖が登場するということで特別な思い入れがあります。この小説は日本航空ハンブルク支店長が趣味で書いたフィクションですが、当時の東独の内情がよく調べられており、その後ドイツ語にも翻訳されてベストセラーになったようです。
Mölln(メルン)は観光地というには小さすぎる町ではありますが、伝説の悪戯もの「ティル・オイレンシュピーゲル」が没した町とされ、その銅像があります。なんのご利益があるのかはわかりませんが、その親指とつま先を同時に触るといいことがあるとか言われています。私も触ってみましたが、その後いろいろいいことが有ったのが、このご利益かどうかは定かではありません(笑)
というか、この町は非常にコンパクトで「教会・ラートハウス(市庁舎)・マルクト」がすぐ近くに接して存在しており、かつ木組み+レンガ造りの建物が特徴的で「典型的なドイツの町」として、日本から来た出張者たちに見せると納得してくれるという、駐在員としての御利益はありました(笑)
最期の青丸 Gudowは特になにがあるという訳ではないのですが、ハンブルクからベルリンに向かうアウトバーン24号線の西側最後の検問所があったので、いまもその地名が記憶に残っているのです。
三十年前のドイツ(6):東西ドイツ国境の画像ーその3-に続きます。