欧州放浪の総括(3)予約の実際 -1-

欧州放浪の総括(2)どこに行きたかったのか?何故そこに行きたかったのか?からの続きです

前回は「どこに行きたかったのか?何故そこに行きたかったのか?」について書き、煉瓦造りのゴシック建築や、現ポーランド領(旧ドイツ領)などがターゲットであり、またそれが30年来気になっている場所であることなどを書きました。他にも旧友と会ったり、特殊な建築を見たりという目標についても書きました。今回は、具体的にどのような手順でそれを実現していったか、ルートや宿泊場所を確定していったかについて書きます。

3.予約の実際

まずは最初の展示会(Düsseldorf)と2つ目の展示会(München)の近辺の町に Booking.comでホテルを探し、確定させます。展示会が開催されている大都市はその期間ホテルが高騰するので、30分程度離れた周辺の町、今回は Bochumと Augsburgにしました。次にこの間を埋めに行きます。

↑↑ 上の地図の黄色のマークが今回行きたかった(結果として全部行った)町です。ドイツ鉄道(DB)のアプリや、煉瓦造りの都市城門が遺る町を繋ぐ「Stadttore-Linie」というルートを走る列車(↓↓ 下の地図)などの情報を総合して Stendalと Neubrandenburgに連泊することに決めます。私のような鉄道放浪をする場合には、毎日スーツケースを持っての移動はきついので、鉄道の便のいいハブになる町を探して、可能なら駅前ホテルに連泊がお勧めです。

更に、ドイツに入ってからインクジェットに関係する新たな展示会を見つけ、Hannoverで開催されるということで、そこに日帰りが可能な Schwerinに泊まることを決め Booking.comで予約を確定させます。これで前半の予約は確定し、5月 24日までは繋がりました。

こういうやり方、大げさに言えば事業に似ているなという気がします。全体計画がブレないように事前に重要な部分は確定させておく。一方、現地でないと判らないこともあるので全部は確定させず柔軟性を持たせ、細かいことは現場で最適な調整をする・・・的な(笑)

さて後半はどうしようかな~?ポーランド・・・どうするかな~?ミラノのホテルも確定させないとな~・・・

さて Neubrandenburgのとある博物館でたまたま Backsteingotikをテーマとした展示があり、上のパネルを見たのです。それはまさしく行ってみたかったポーランド北部・・・旧東プロイセンとそこに行く途中のポメルン地方・・・このパネルが背中を押したのです。ここまで来て、30年来気になっていたところに行かないで後悔しないか?本当にしないか?・・・いや、するなあ・・・そうだ、やっぱりポーランド行こう!(笑) まあ、ここまでのところ、ウクライナ難民の最大受入国でそれにまつわる治安の悪化や、コロナのリスクや、鉄道事情などに関する悪い話は聞いていません。ま~、大丈夫だろう!

アウグスブルクからポーランドに行くには、最短ならベルリン経由でシュチェチンに入る手もありますが、日程的には余裕があるので、ここでハンブルクで1泊して元同僚・旧友達に会い、更にベルリンでも2泊してちょっと仕掛けをします。

ポーランドはシュチェチン(Szczecin:ドイツ語は Stettin)で一泊し、バルト海沿岸の2都市で途中下車したあとグダンスク(Gdansk:ドイツ語では Danzig)に4泊することにして、ここまでは予約を確定させます。

次に決まっているのは「8日の夜にウィーンから夜行寝台列車に乗る」ということなので、そこまでの間を逆算して仮に埋めておきます。ウィーンに2泊、その前にプラハに2泊、その前に掛けをした」ベルリンに1泊・・・そうするとグダンスクとの間に1泊余ります。グダンスクをもう1泊追加してもいいのですが、旧東プロイセンで行きたいところ・鉄道で行ける範囲の町は4泊もすれば十分カバーできるので、折角なら別の町にします。ポズナンとビドゴシュチあたりが候補ですが、行ったことのないビドゴシュチ(ドイツ名:Bromberg)にします。

このあたりはプロットだけにしておいて宿の確定は走りながらやっていきます。決めておく安心感と、柔軟性を残すこととのバランスで、走りながらもっと面白そうな町が見つかればいつでも変えられる余地を残しておくというわけです。

でも、そろそろミラノのホテルも決めないとな~・・・あと、最終日はハイヤーでの送迎をエミレーツ航空に予約するために場所とホテルを確定させないとな~

しかし、今回ユーレイルパスで各国の鉄道を乗り倒してみてわかったのですが・・・ポーランドの鉄道(PKP)って信頼度高いですね!たまに多少遅れることはありますが、突然のキャンセルなどは経験しなかったです。車両の更新期のようで、幹線や長距離列車は皆新しく快適です。ローカル線には一~二世代前の老朽化した車両も残ってはいますが、絶滅危惧種で、むしろそちらの方に乗っておきたい・・・みたいな感じです。

ポーランド鉄道が信頼度が高い・・・というより、ドイツ鉄道の信頼性が低すぎるということですね。多少の遅れは許容するとして、突然の運航キャンセルが頻発しているなんて、どう考えても異常事態です。大丈夫なんでしょうか?

次回は「欧州放浪の総括(4)予約の実際 -2-」として、残りの日程と列車の見つけ方、ユーレイルパスの使い方などを書きます

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