業界各社:株価比較 纏め

昨日、4月18日には日経平均株価が年初来高値をつけました。また来週からは、この3月に年間決算を迎えた各社の決算発表が始まります。ここで、一連の業界各社の株価推移を比較してきたこのシリーズの纏めをしておこうと思います。

まず、下のチャートをご覧ください。1980年以降の日経平均株価チャートですが、1953年生まれの私が小西六写真工業に就職したのは 1977年・・・で、今年 70歳になるわけですから、これをお読みの大方の皆さんの社会人人生はカバーされていると思われます。1980年に生まれた方でも今年 43歳になるわけで、所謂「若手」と呼ばれる世代はまだ生まれてもない時代まで遡っているチャートです。

このスパンで見ると 1989年 12月 29日に日経平均は史上最高値を付け、以来その記録を上回ってはいません。

その少し前、11月 9日に「ベルリンの壁崩壊」という歴史的な大事件が起こっています。この時私は、工場進出の為にドイツに駐在しており、目の前でこれを目撃するという幸運に恵まれました。

更に申せば、そのベルリンの壁が旧東独政府によって構築された 1961年 8月、私は小学校2年生で、映画館のモノクロニュースでそれを見たのです。

しかし、その後、株価は下落の一途を辿り(所謂「バブル崩壊」)、それに追い打ちをかけるように円高が進み(最高値で $=79円)輸出産業を中心に株価は下がり、現地生産や中国進出などに繋がり、一方で「空洞化」が懸念されるようになります。このあたりは書き始めると止まらなくなりそうなので、またの機会に譲るとして・・・

あまり時代を遡り過ぎるとキリもないし実感も無くなるので、リーマンショックあたりで止めておきます。これは日本で起こったバブル経済の崩壊ではなく、世界的に波及した金融不安で「リーマン・ショック(和製英語)は、アメリカ合衆国で住宅市場の悪化によるサブプライム住宅ローン危機がきっかけとなり投資銀行のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが2008年9月15日に経営破綻し、そこから連鎖的に世界金融危機が発生した事象である。 これは1929年に起きた世界恐慌以来の世界的な大不況である」と Wikipediaに解説されています。順調に値を上げていた株価も、これによってほぼ全社が影響を受けることになります。

各社の株価を並べて見るにあたり、ひとつはこの「リーマンショックの手前の株価を基準として、そこからどこまで回復したか?」を見てみます。1.00を超えているとリーマンショック前の株価を超えたことになります。

もうひとつは、最近何かと話題の PBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率)を指標とします。ネットには詳しい解説サイトが数多くありますが、こちらを引用すると「純資産は、会社の資産のうち株主全体で保有している資産で、仮に会社が活動をやめて(解散して)資産を分けた場合に株主に分配される資産(金額)であるため「解散価値」とも呼ばれています。それを1株当たりで表したのが「1株当たりの純資産」です」・・・あとあります。意地悪な表現では「1.00以下なら、会社を解散して現金化して、株主に配った方がマシ」・・・などとも言われています。

株価を見るにあたり「PBRが小さいほど株価が割安であることを示します(=買い)」という見方もありますが「なお、低PBRがすべて割安ということではなく、低い状態が続くということは、投資家間ではその状態が本来の企業価値であると判断されているという見方もできます」とも書かれています。

さて、前置きが長くなりましたが、この2つの指標で「緑は 1.00以上」「黄は 0.50~0.99」「赤は 0.5未満」とセルに色付けしておきます。両方とも緑の企業は社名のセルに緑の色付けをしておきます。富士フイルム・理想科学・スクリーンHDは、少なくともこの二つの指標からは「優良な企業」という見方が出来ます。両方とも赤の企業の社名セルには赤の色付けをしておきます・・・ふぅ

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