由々しい事態:リンクトインの加入率が示すガラパゴス日本

リンクトイン LinkedIn をご存知でしょうか?

恐らく「名前くらいは聞いたことがある」…くらいな方が大半ではないでしょうか?facebook には加入している・Instagram には食い物やお酒の写真を頻繁にアップしているという方でも(笑) LinkedIn はちょっとねえ、敷居が高い、英語だしねえ…そういう方が大半ではないかと想像します。セキュリティの観点という理由で SNS へのアクセスを全てブロックしている企業も多いようで、職場から見ることが出来ないという事情もあるかもしれません。まあ、それは facebook も同じですが…

元ヤフーのCMO (Chief Mobile Officer) 村上臣氏が LinkedIn ジャパンの代表に転職したというニュースがあり、一部では騒がれましたが、これも一般(普通のサラリーマン社会)にはあまりインパクトを与えなかったようです。まあ、日本に於いてはそれが普通でしょう。そのニュース

しかし、海外を相手にまともな仕事をしようとするならば、LinkedIn への加入は必須だと断言できます。その機能や効能については後日改めて書こうと思いますが、よく言われる「facebook のビジネス版…のようなもの」という表現ではちょっとミスリーディングです。確かに、近況を報告したり、メッセージを送ったり、知らない人と繋がったり、共通の関心事のグループに参加したり…などど facebook と類似してはいます。が、それがビジネスに与えるインパクトはそれだけでは言い尽くせません。ネット上に入門編を含め、いろいろな角度からの紹介がされていますので検索してみてください。

ここではちょっと興味深い、いや由々しいデータがありますのでご紹介します引用させて頂いた元記事はこちらにあります。

まずこれは海外の LinkedIn の加入統計です。ちょっと古い情報ですが2016年8月から2017年4月までの8か月で加入人数が4.5億人から5億人と、5千万人も増えています。また全体の約1/3に相当する1.6億人がアクティブユーザーとのことです。

米国に於いては年代を問わず、平均の加入率が約30%となっており、人口の3割がLinkedInに加入している勘定です。専業主婦などのビジネスSNSとは無縁の人を分母から除くと、逆になんらかビジネスをやっている人はほぼ全員が加入しているとも言えます。60歳代になると17.5%と低下しますが、ビジネスからの引退年齢を考えると、まあ妥当な話かなと思えます。ヨーロッパも事情はほぼ同じと推察されます。少なくとも私のビジネスコンタクトはほぼ全員加入して、アクティブに情報を発信しています。

さてこれは日本のデータです。米国とは加入率の桁が違います。勿論、絶対数も違います。米国と日本の人口とは桁は同じなのに…

しか~しっ!由々しいのは50歳代の加入率の極端な低さです。40歳代より低いのはまあいいとしても、引退した人を含む60歳代よりも低い!なんでしょう、これ?まあ、5%以下なんていう加入率では1.5%も3.5%も有意差ではないという考え方も出来はします。しかし…そうは言ってもねえ(笑)

50歳代といえば、会社の中では、部門長や組織長などの要職に就いている可能性が最も高い年代層と考えられます。社長や役員から、実務を任せられた組織の長や、長でなくともビジネス経験は豊富で、一定のリスペクトをされ、組織全体に支配的な影響力を行使できる・している人が多いと考えるのが自然でしょう。

その50歳代が、引退年齢を含む60歳代より低い!このグラフの意味するところは明らかです。日本のガラパゴス化を主導的に担っているのは「50歳代のサラリーマン達だ!」(爆)ホンマ、頼みますよ!

私がLinkedInに加入したのは産業用インクジェットに関わるようになってから、即ち1999年以降、46歳以上、決して若いという年代ではありません。正確には覚えていないのですが、LinkedInのスタートが2003年という説があるので、少なくとも件の50歳代で加入したということになります。それから今日までで3,000人以上の人と繋がりました。もっともその何割かはあまりアクティブではない人達ですが、マジョリティはアクティブです。

海外で初対面の人に会うと必ずLinkedInで検索して繋がります。またコンファレンスの講演者も検索して「繋がりリクエスト」送ります。このようにして名刺交換しなくても、業界で重要な活躍をしている人と繋がることが出来ます。また、自分が重要な活躍をしていれば(たとえばコンファレンスなどで講演すれば)繋がりリクエストを受けることも多くなります。

インクジェット事業に社内転職するまでは、事務機部門(電子写真の複写機・プリンタ部門)に居ましたが、そこでは LinkedIn をやっている人もおらず、必要も感じてはいませんでした。(海外販社の現地人は、かなりやっていましたが)。

業界で、固有名詞で目立つ必要が無い、あるいはそういうのを隠然と嫌う文化の中では必要は無いでしょうが、経験の無い市場に参入し、かつ当時のコニカは産業用インクジェットの業界コミュニティでは全く無名だったので、ブランド知名度や会社組織を活用するということはできず、まずは自分自身が広告塔になって目立つ必要があったのです。スタンドプレーとか言われるのを「忖度」するヒマはありません(笑)

ここまで築き上げてきた巨大な事業が曲がり角にあるのが今の日本かと思います。皆が新しいことに取り組まなくては、タイタニックは沈んでいくのです。組織力をあてにする前に、まずは個人の・自分自身の意識改革や「戦闘能力」のアップを図る必要があります。理屈を並べる前に、まずは上のロゴからジャンプして LinkedIn に加入してみてください。そして Akiyoshi Ohno に「繋がりリクエスト」を送ってください。私は拒否しません(笑)

これまで名刺交換した外国人を検索して繋がってください。グループの海外販社の現地社員と繋がるのがスタートとしてはいいかと思います。そして繋がったら、その人の繋がりリストを見てください。またこれぞと思った人のプロフィールを見てみてください。いろいろな意味で世界が変わる、開けることでしょう。50歳代の奮起を期待したいところです…もう手遅れか(笑)

え?会社がSNSをブロックしている?そんな会社に未来はありません、転職を考えた方がいいかも!冗談です(笑)心配ご無用!元々は転職支援サイトという側面もあるので、職歴や所属は実際の職歴や会社の名前を記載しますが、メルアドはプライベートのを登録すればいいのです。

ちなみに…LinkedIn の回し者ではありませんので、念の為(笑)

関連記事

ページ上部へ戻る