誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(54):★★★ツェアプスト Zerbst / Anhalt -7-

★★★ツェアプスト Zerbst / Anhalt -6- からの続きです

Alte Brückeという通りを歩いてマルクトの方に行こうと思います。太っちょ塔からほぼ真直ぐに北に延びている通りで、航空写真の青い点線の経路です。航空写真はクリックすると拡大しますが、改めて眺めると戦災の痕跡が戦後 77年経った今になってもはっきりと見て取れます。黄色の円で囲った部分は最初に見た荒涼とした更地ですが、そこから北東の邦楽にも赤い円で囲った更地が見て取れます。

またその他にも二つ赤い円で「白い屋根の建物がある広場」を囲いましたが、それぞれスーパーマーケットとスポーツセンターです。これは戦災の瓦礫を撤去して出来た更地に建てられたことが明らかです。西の方に中層住宅が沢山見られますが、こんなものが中世にあったハズはないので、この辺一帯が更地になった後に建てられたことは明らかです。

旧東独の田舎町には居酒屋は非常に少ないのに対して、ケーキ屋(Konditorei)は比較的多いです。

右手は「Kaufland」というスーパーマーケットですが、このあたりの景観も妙に広々として歴史や文化の香りが全くしません。爆撃と共に消えてしまったのです。

シュパーゲルの KlasseIが €14.-/2kg・・・西側と比べてかなり安めです。Zerbstから 7kmほど北西にある Schoraという集落の農家が店を出しています。

Zahnarztpaxis 歯医者さんのようです

旧東独には集合住宅や建物内部に壁画が数多く描かれ残されています。モチーフは概ね社会主義の理想像としての「労働の喜び」「家族の幸福」などですが、この例のように抽象画もあります。こちらにその解説サイトがあり、その続編はこちらにあります。Zerbstのこの壁画は Dietrich Fröhnerという東独のアーティストの作品で、下記に解説を引用します。

「ツェルプストの中心部にあるパンクタウスの側面ファサードに描かれた抽象的なモチーフの壁画もディートリッヒ・フレーナー(Dietrich Fröhner)によるものである。マグデブルク・オッタースレーベンの学校にある絵に似ていることは間違いない。1974年に描かれたツェルプストの絵は、同じように保存できるのだろうか?(ここはすでにタイルが落ちているところもあります)絵としては望ましいのだが…。」

★★★ツェアプスト Zerbst / Anhalt – 8 – に続きます

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