誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(51):★★★グライツ Greiz -1-

テューリンゲン州東部の町、グライツ Greizをご紹介します。前章でご紹介したゲーラ(Gera)とは同じ家系の兄系ロイス家が治めた侯国の首都だった町です。Hauptstadtを日本語で「首都」と訳してしまうと、どうしてもある規模を想像してしまいがちですが、この町は人口が約2万人で、そうと知らなければ単なる田舎町として見過ごしてしまいそうな町です。非知名度は★★★が妥当なところと思います。

Von Wolfgang Pehlemann Wiesbaden Germany – Selbst fotografiert, CC BY-SA 3.0 de, ソースはこちら

Wappen Lage Data

市の公式サイト
独語 Wikipedia
テューリンゲンの観光サイト

今回(2022年 5月末~ 6月初)の街歩きのテーマのひとつは「1871年のドイツ帝国(Deutcshes Reich)成立時、その構成国の州都だった町を訪問して『コンプリートする(全都市を訪問完了する)』」というものですが、今回の「グライツ(Greiz)」と前回ご紹介した「ゲーラ(Gera)」はロイス家という家系の所領だったので訪問した次第です。

ロイス家も例によって分割相続・断絶による親戚筋による相続統合などを繰り返し、最終的には「ロイス=ゲーラ侯国(独: Fürstentum Reuß-Gera)」と「ロイス=グライツ侯国(独: Fürstentum Reuß-Greiz)」に纏まります。前者は「弟系ロイス侯国(独: Fürstentum Reuß jüngerer Linie)」、後者は「兄系ロイス侯国(独: Fürstentum Reuß älterer Linie)」と呼ばれます。以下に日本語 Wikipediaの解説の冒頭部分を引用しておきます。

ロイス家Haus Reuß)は、ドイツの領主の家系。ロイスの家名を名乗ったのは14世紀からであるが、家系は12世紀に遡ることができる。神聖ローマ皇帝の城代(Vogt)から領主・へと発展した一族で、テューリンゲン地方東部のフォークトラント(Vogtland)地方を統治した。1564年に兄弟で所領が分割されて以後、分割相続が繰り返されて多くの家門を分出。1778年にロイス=グライツ家(兄系ロイス家)が帝国諸侯(ライヒスフュルスト)の地位を得たのをはじめとして、一族の4つの家門が諸侯に列した。19世紀半ばには2つの侯国(兄系弟系)にまとまり、ドイツ帝国の下でも非常に小規模ながら領邦としての形を保った。

緑色:兄系ロイス侯国 橙色:弟系ロイス侯国:Känsterle, CC 表示-継承 3.0, ソースはこちら

テューリンゲン諸国におけるロイス=ゲーラ侯国(1900年)

テューリンゲン諸国におけるロイス=グライツ侯国(1900年)

日本語 Wikipediaは、このロイス家ロイス兄系ロイス弟系の二つの侯国などに関して大変詳しく記述されているので、是非ご参照ください。今回はその兄系のロイス=グライツ侯国(独: Fürstentum Reuß-Greiz 或いは Reuß älterer Linie)の州都であったグライツ(Greiz)についてのご紹介です。

ありゃ、お城は山の上にあるんかいな・・・勘弁して欲しいなあ、アクセスするのがシンドイじゃんか(笑)

★★★グライツ Greiz -2- に続きます

関連記事

ページ上部へ戻る