東京パック 2021:2月25日 (3)

東京パック(2)からの続きです

駆け足だったので見落としもあると思います。「ウチもインクジェット関連出していたんだけど、忘れないで~」というのがありましたら画像と情報をお送りいただければ追加します。また、訪問したブースも一部しかインタビューできなかったので「これも紹介してよ~!」というのがありました画像と情報をお送りください。追加します。

画像はクリックすると拡大します。

紀州技研

目にも鮮やかな緑色に塗装された機器やロゴを見ると「お!紀州技研が居るな!」と、ちょっと嬉しくなります。関西人の私の個人的な感覚として、和歌山というのは「気候温暖・ミカン・南高梅・白浜温泉・潮岬」と、なにやら太陽が燦燦と降り注ぐ地域というイメージに加え、島精機やノーリツ鋼機などユニークな企業が育つ土地柄という印象があります。紀州技研もそんなユニークな企業のひとつとして、私の中で位置づけられています。

まず、目についたのは「クロムフリー」という染料インクです。黒の染料インクには3価のクロムイオンが含まれているのは一般的な事実ですが、これが何故かヤリ玉に上げられることがあります。そもそもクロムは、クロムメッキやクロム合金の食器などに使われており、クロムが全般に問題があるわけではありません。それどころか、Wikipediaには下記の記述があります。

「インスリンが体内でレセプターと結合するのを助ける働きをしている耐糖因子を構成する材料となる3価のクロムが体内で不足すると、糖代謝の異常が起こり糖尿病の発症に至る可能性があることが明らかにされている。この方面の研究によって、人間にとって必須の栄養素であることがわかってきた。」

問題は6価のクロムイオンで、年配の方なら公害の「6価クロム事件」などもご記憶かも知れません。3価のクロムは問題はないのです。

が、私も前職でナッセンジャーの黒の染料インクに「クロムが含有されていないことの証明」を某欧州のアパレル企業から求められて困惑した記憶があります。最近は中国などでもそういう規制話があるように聞こえてきます。(詳しい方の情報提供を歓迎します!) 紀州技研のクロムフリーインクは、そういう(根拠不明とは申せ)規制に先回り対応したものと見えます。


これ、何が言いたいのか伝わりにくいかもしれませんが、UV光を照射すると文字などが浮かび上がってくるインクは既に存在し、紀州技研でも持っています。が、UV光を発生する機器はキーホルダーサイズなどで、安価なものも出回っているのでセキュリティ目的ではもはやガードが甘くなってしまっているかも知れません。

紀州技研の新しい提案は「★★★★★インク」で、特殊な方法でなければ可視化できないというものです。上の画像の白い部分には UV光で可視化できるインクがプリントされていますが、その周囲のどこかに新提案のインクがプリントされています。

・・・こういう話、あまりネタバレさせてはいけない筈なので、詳しくは紀州技研の栗田さんにお問い合わせください。↓↓クリックするとスライドショーになります。
千代田グラビヤ


グラビア印刷では有名な千代田グラビヤですが、デジタル印刷にも取り組んでいます。インディゴかな?知らんけど(笑) 今回前面に打ち出していたのは「CRPパッケージ」・・・Chiyoda Reduce Plasticということで、紙を使用してプラスティックがこれまで果たしてきた機能を置き換えようという試みです。

東京パック(4)に続きます

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