台風一過と聞くと「爽やかな晴天」と呼応するのは過去のこと?確かに晴天ですが酷暑でしたね。この感じは熱帯の展示会場かと(笑) ところで「ビッグサイト」って “Big Site” とずっと思いこんでいましたが、よく見ると “Big Sight” でした(笑)
熱帯の国の展示会場?
BIG SIGHT でした!
■ 理想科学
孔版印刷機RISOGRAPHの老舗ながら、油性インク搭載のオフィスサイズ高速ワンパス機(ORPHIS)を世界で初めて商品化、以来改良を繰り返し、現在では160枚/分を達成しています。また、かつて年末の国民的行事だったプリントゴッコの技術転用でTシャツなどの小型スクリーン版の簡易製造装置GOCCOPROを展開しています。GOCCOPRO ゴッコプロ・・・大方の日本人(業界人)にはピンと来るという意味ではコニカミノルタのテキスタイル向けIJ機「ナッセンジャー(捺染じゃ)」といい勝負かな(笑)
ご存知 ワンパスIJ機オルフィス
GOCCOPRO 簡易スクリーン製版機
印字の検査装置メーカー「マイクロ・テクニカ」社ブースにて:
理想科学大島取締役と
マイクロ・テクニカ藤本取締役営業本部長
ORPHISを間に紙反転装置を挟んで2連で繋ぎ、その後ろに画像検査装置を連結して320枚(表裏合計)/分の画像検査が可能
実機の様子
顧客の印刷会社スタッフに
トップ営業を展開する大島取締役
同社ブースではなく検査装置メーカー「マイクロ・テクニカ社」ブースに設置されていたのが、
ORPHIS160枚機を、間に紙反転装置を噛ませて2台連結し、両面プリントした画像をオンザフライで検査するというシステム。表裏合わせて320ページ/分の画像が検査できます。画像検査(Verification)は、可変データプリントには不可欠。単に可変データがプリントできます・・・では不十分で、それが確かに(連番なら何番から何番までが間違いなく)プリントされていますという証明や保証と共に納品される必要があります。ORPHISの答えの一つがこれなのでしょう。
また、持ち上げるつもりは特にありませんが、開発のトップで取締役の大島さんが自らこういう現場に出向き、トップ営業を展開したり、他社や業界動向を視察したり、業界の人と交流したり・・・という姿勢は「かくあるべし」と思いますね。
■ スクリーン
CTPとワークフローのベンダーとして、しっかりしたポジションを確立していたスクリーンは、2004年のdrupaに5機種にIJプリンタを投入し、中でもエプソンヘッドを搭載した JetPress520 は、その後ヘッドやインクの調達先も多様化し(それほど沢山の多様ではないにしても(笑))進化を続け今日のスクリーンを支えていると見えます。drupa2016に出展した2機種、高画質に方向付けをしたHDと、機能を追求したNXを前面に展示していました。
高画質指向のHD
速度や機能追求のNX
高速高画質ラベルプリンタ
軟包装サンプル
UV-WF機
イスラエルSCODEX社の後加工・加飾機
SCODEXプリント事例
SCODEXプリント事例
市販IJ大判機改造によるプルーファ
蛍光色のプルーフ?
殆どの出展物は、海外の展示会で既に出展済のもので、世界初登場というのは無かったように思います。敢えて言えば、市販の大判機を改造して、紙の給排紙機構を付けた「印刷本誌対応のプルーファ」は見たことが無かったような・・・かつて、私自身も、こういうものを構想したことは有ったのですが、デジタル機時代のプルーフの意味や、意味があったとしてそのインク消費量を考えると「商品採算」が合う計算に辿り着けずギブアップした経験があります。プリプレスやワークフローのメジャープレーヤーとしてのスクリーンには、なにか成算があるのでしょうか?
なお、富士フイルムの項目でも書きましたが、INCAが開発したB1の(比較的)高速なスキャン枚葉機は展示されていませんでした。drupa2020に向けてブラッシュアップというところでなのしょうか?
IGAS 速報 (6)に続く