- 2018-8-3
- イベント参加報告
ワイドフォーマット系を中心としたインクジェット機メーカーを纏めます
■ ミマキエンジニアリング
海外の展示会で、インクジェットが少しでも関係しそうなところでは、ほぼ必ずと言っていいほど見かける赤い「MIMAKI」のロゴ!drupa や IGAS といった、元はといえばオフセット印刷機で商業印刷を・・・というのが主軸だった展示会において、インクジェットの存在感がここまで高くなるのに果たした役割は非常に大きいものがあります。durst がコスト面やテーマがぶれて間尺に合わなくなった展示会から全面撤退するのとは逆に、あらゆる展示会に出展して「曖昧になりつつある業際」の漏れを無くす方向のように(少なくとも今は)見えます。
「曖昧になりつつある業際」・・・余談ですが、かつて私の前職では「写真」「プリプレス」「複写機」の事業部門があり、その各々の分野に専門の展示会が対応していました。写真=Photokina(独)・PMA(米国)、プリプレス=drupa(独)・Print(米国)・IPEX(英国)・IGAS(日本)、複写機=CeBIT/NannoverMesse(独)・SICOB(仏)・NOMDA(米国)など・・・いつの間にかこの構図は曖昧になり、今は全く違った形になっています。
2004年の drupa には東芝TECのヘッドを並べ、当時としては画期的な、シングルパスで巨大なラベルプリンタを参考出展するなど、常に新しいことにチャレンジする姿勢ですが、最近はシングルパスは他社に任せて、スキャン方式に特化し、かつワードフォーマットサインから、多様な分野に用途を展開しています。今回はテーマに上がっていませんが、テキスタイル分野は「悲願」とも言える注力度合いで、プリンタメーカーや繊維周辺機器メーカーの買収も含め、積極的な展開を図っています。
また、最近では平面プリントに加えて、3Dプリンタにも事業を展開していますが、これも最近の時流に乗ったというより、2000年初頭に既に池田明社長(現会長)からそんな話をお聞きした記憶からすると、元々こういう分野を考えていたと思われます。一見手当たり次第に、可能性のある分野に積極展開しているように見えて、実はかなりの長期構想で技術や参入方法を温めていると見えます。
このあたりが、数年ごとに責任者が変わってしまう一般的な株式会社とは違い、上場したとはいえ創業オーナー企業的な味を出している要因と思われます。欧州や中国などインクジェット先進地域の企業で、成功しているところはこういう経営形態が多いですね。。
■ EPSON
海外の展示会でのEPSONはスッキリして垢抜けた(或いはスッキリし過ぎて泥臭さの無い)ブースづくりをしている印象がありますが、ここでは非常に低予算で泥臭いブースづくりでした。おそらく展示主体がメーカー本体ではなく、エプソン販売という国内販社なんだろうと想像されますが、まあこれはこれで販社カラーが出ていていいのではないかと思います。
■ ローランドDG
■ NSK(日本製図器工業(durst の代理店)
■ スクリーン印刷関連コーナー
海外ではスクリーン印刷は非常にメジャーな分野で、FESPAという団体や展示会も Federation of European Screen Printers Association だし、ESMA も European Screen Manufacturers Association とかなり前面に出た活動をしていますが、オフセット印刷文化が主流の日本では、やや控えめな印象があります。シングルパスが台頭してくる以前のインクジェットは、スクリーン印刷を着々と侵食してきた歴史であり、スクリーン印刷の業界がこれとどう向き合うかは難しい側面もあったのではないかと想像されます。欧州では比較的初期から業界側が積極的にインクジェットを取り込んできたのに対し、日本はどうだったのでしょうか?この団体名は「スクリーン・デジタル印刷協同組合」となっており、取り込みをはかりつつあると理解していいのでしょうか?しかし、改めてスクリーン印刷のサンプルを眺めると、素晴らしい品質ですね!
IGASは日印機工とプリデジ協との2団体の共催となるようですが、今回取り上げたミマキ・エプソン・ローランドなどの出展物は、この主催者が馴染んできた世界とはおそらく異なるものと思われます。「紙へのプリントに特化した電子写真」はなんとか手馴づけたけれど、極端に言えば「何にでもプリントできてしまう、カテゴリーキラーとしてのインクジェット¥は扱いにくいでしょうねえ・・・欧州の展示会の変調も、そこに遠因があると思います。さて4年後のIGASは?