- 2025-3-6
- イベント参加報告
上海の APPPEXPOに来ています。コロナ前に来たのが最後なので 2019年以来となります。中国は景気が悪いのか？少なくともこの展示会を見ている範囲ではそんな感じはしません。とはいえその影響は別のところに出ているようです。例えば私のお気に入りのレストラン「順風大酒店」の席の埋まり方が少し寂しかったり、金曜日早朝のタクシーを予約する際に「渋滞しない？」と訊くと「いや、いまは景気が良くないからクルマは少ないよ」･･･とか･･･まあ、その辺の「行って分かった中国・行かなきゃわからなかった中国」の話は 3月 11日の「大報告会」で触れることにしましょう。
ここではトレンドというか、次にこれが来るのかな？今まではあまり見なかったな？･･･みたいなものをピックアップしておきます。４日・５日とがっつり打ち合わせもしていたので、まだ整理がついていない点はご容赦ください。
１）２週間前の広州 DPESでは UV-DTF花盛りだったが今回も同様にラッシュ！ちなみに「パウダーレスは姿を見なかった（見落としもあるかもしれないが実質的にトレンドにはなっていない）
２）DTF用ペーパーが出てきた･･･ヲイ、それって「DTF」っていうのか？DTPではないか？（笑）･･･という突っ込みはさておき、やはり廃棄物のことを考えるとフィルムより紙だよね･･･というのは説得力あるかも。ちなみに「火の上に湯」みたいな漢字がありますが、これが DTFを意味する漢字です
３）DTFに箔押し用フォイルをセットして金銀メタリックのラベルやマークを作ってしまうというもの･･･結構流行ってましたね
４）UVフラットベッド機は「カメラ搭載」がデファクトとなりつつあり、フラットベッドの上に無造作に並べたメディアの位置をカメラで読み込んで、その上に正確にインクを撃つ･･･これまでのように「メディアをセットする治具が不要」となり、手間が減ります
５）ロールメディアにプリントする UV機で、1mm以上の盛り上げ印刷をする！これも流行ってましたねえ･･･リジッドメディアなら「固い UVインク」でいいわけですが、ロールメディアなので「柔らかい UVインク」が必要です
そして（一度ロールバックして）色付けをする･･･セルカムかイメージマジックが引っ張って来てくれそうなアイテムだなあ（笑）
６）エプソンの i3200など最新のヘッドが部品屋に流れている件：エプソンは何年か前に、正式にヘッド販売を始めた際に、通称 DX5とか DX7の市中在庫を一掃したように聞いているけど（そういうのもいまだ流通はしている）、今流れているのはその正式ヘッドだからね･･･どういう構造になっているのか
７）刺繡風のプリント（別途動画を撮ってあります）
８）富士フイルムの新ヘッド SF600を使ったプリント：インクの初速が 20m/sという触れ込みで throw lengthが 30mmという話･･･嘘か真かはさておき、それでプリントしたと言われるのが中国の立体地図
他にもいろいろあり、また動画も沢山撮りましたが、週末に整理して報告します。
それはそうと･･･上海にしても広州にしても、中国の展示会って日本とは桁違いに出展企業（含む、失礼ながら「有象無象」）が多いのかご存知ですか？私も今回初めて知りました。
黎明期から存在している約 10前後の老舗を別にすれば、所謂有象無象系が例えば 50社あるとして、その裏には数名のボスが居て、一人が 10社くらいをマネージしているようなのです。今回、そんな一人と会って詳しく話を聞くことが出来ました。
あんな広くて 14億人も人口がいる中国を「大丈夫かな、こいつ？」と思うような特徴のないスタートアップが制覇できるでしょうか？無理ですよね･･･結局、そういうスタートアップはボスの傘下にいて、限定された地域をカバーしているのです。しかし、個々の自治はかなり自由にやらせており、個々に代理店を見つけて勝手に大きくなっていくのは自由･･･という感じです。
ではボスの役割は何か？「ヘッドの纏め購入とファイナンス」･･･これに尽きますね。更に技術のシナジーやインクの共同購入などに踏み込むボスも居ます。そのあたりはいろんなパターンがあるようです。
エプソンも、Allwinや Floraのような老舗の大メーカー相手なら効率はいいけれど、クソ田舎の有象無象相手全部に対してチマチマとヘッドを売るなんてやってられませんよね？･･･知らんけど（笑）そこに 10社を傘下に収めて纏め購入してくれるボスがいれば有難いですよね･･･ま、なにやらそういう話のようですよ･･･
そこがわかれば、なんで新品のエプソン i3200が部品屋に流れるのか？おのずと明らかですよね･･･
取り急ぎ本日は速報メモということで、ここまでです！寝ます（笑）
