ITMA2019 Barcelona 2019.6.20 – 26:速報(1)

4年に一度開催される繊維機械の大展示会 ITMA、今回はバルセロナで開催されています。ちなみに 2011年もバルセロナ、2015年はミラノで次回の 2023年は再びミラノ…バルセロナとミラノで交互開催ということなのでしょう。

公式サイトによれば 147か国から 120,000人の来場者予想(前回のミラノは 147か国から 123,000人)、220,000平米の展示スペース(前回のミラノは 108,256平米:但し展示面積の算定方法がネットとグロスの違いがありそう)、45か国から 1,700の出展者(前回のミラノは 46か国から 1,691の出展者)という数字が予想されています。

ちなみに前回 2016年の DRUPAは 10日で 260,000人(26,000人/日)、ITMAは 7日で 120,000人(17,000人/日)という対比となります。


場所は、地下鉄の地図で(ちょっとわかりにくいですが)左下のあたり EUROPA、とか FIRAという駅が最寄りとなります。

例によって、東京ビッグサイトとの対比ですが、ざっくり2倍のスペースで、一つのホールがぶち抜き大きいです。

ザックリとホール構成を説明すると、まず赤い6号館・7号館が繊維産業の原点ともいうべき紡績・製糸工程(紡績機)、そこから左に行ったピンクの4号館・5号館がその糸から布を織る工程(織機)、一部は不織布を作る工程、また作った糸から布帛を織るのではなく、編んで製品を作る工程(編機)が黄色の8号館

ブルーの3号館は織った布にプリントする工程(捺染)とその周辺の染料や助剤、そしてその布を加工して衣服に仕立てる工程(ミシン)や加飾する工程(刺繍)、グリーンの1号館・2号館は、織った布をプリントではなく単色染めをしたり、風合いやシルク加工などを施すフィニシングと呼ばれる工程・・・そういう感じになります。

この中で、3号館の一部「布を加工して衣服に仕立てる工程(ミシン)や加飾する工程(刺繍)」は、繊維業界では「川中」と呼ばれる工程で、ITMAでは申し訳程度のスペースしかありません。ここは別途報告した Texprocess(ミシンショー)が専門の展示会として存在しています。そういう意味では ITMAは「川上」の繊維機械の展示会と言っていいでしょう。

さて、我々インクジェットのプリントに関わる場所は3号館ということになり、ここを重点的に視察することになります。展示ホールのスペースに反映されているように、ブルーのプリントよりも、緑の単色染めや、黄色の編み物(ニット)などの面積の方がかなり広いことがわかります。繊維の最終製品に占めるプリント柄の割合は、ざっくりいえば10パーセントくらいと推定されていることとほぼ符合します。

インクジェットに関係する我々にとってはプリントが全て・・・と思い込みがちですが、実は繊維の世界の10パーセントに過ぎないということはアタマに入れておくべきでしょう。

さて、その3号館で私がインクジェット関連としてマークしたのは下記の出展者群です。細かい抜けはあるかもしれませんが、概ねこんなものでしょう。


ITMA2019 Barcelona 2019.6.20 – 26:速報(2)に続きます。

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