- 2018-12-10
- イベント参加報告
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二日間に亘り、海外からの招待講演者や国内の大学教授らの講演を含め、充実した内容。海外の業界コンファレンスと比較してもかなり内容は広範かつ高度で、運営事務局の努力が感じられます。聴講者は若手から中堅の技術者(化学屋さん)が主体で約百名強の参加、御茶ノ水の日大理工学部(駿河台キャンパス)1号館6階CSTホールがほぼ満員で埋まる入りでした。室外では協賛メーカーのデスクトップ展示会もあり、海外のコンファレンスにミニ版という感じ。
懇親会もアットホームでいい感じです。やはり、イベントにはネットワーキング・パーティが無いとね~(笑)ただ、日本のイベントにありがちなことですが、講演の後の質疑応答タイムにほぼ誰も質問の手が上がらない・・・そんな中、最後列に座っておられた大先輩が手を挙げて質問されていたのが印象的でした。若者よ、質問せよ!(笑)
(すみません、ほぼ懇親会の写真のみです(笑))
日本画像学会60周年記念シンポジウムの方は、少し様相が異なり、60周年記念という意味合いもあってか、参加者はかなりシニアな方多い印象で格調高い雰囲気。ご挨拶できた方々も大先輩ばかり。時間の関係でセイコーエプソンの碓井社長の講演のみを聴講しました。銀塩写真や電子写真と、日本が世界をリードしてきた画像技術の学会の60周年記念という節目にインクジェット企業の社長が講演・・・会社人生の後半を産業用インクジェット事業開拓に関わってきた自分としては、ちょっと熱くなるものを感じます。
講演は極めてオーソドックスで・・・ホントはもう少し弾けたかったのではなかろうかと(笑)ただ、電子写真や家庭用インクジェットのような、所謂クローズドシステムと、既存アナログ印刷のようなオープンシステムという大きな軸があるなかで、産業用インクジェットはいまだ方向性が混沌としている段階ですが、所謂クローズドシステムの代表格と私なりに位置づけているエプソンの社長から何度か「オープン」という言葉が出たのは気になるところでした。
いずれの学会・講演会とも、その背景にある技術水準やその層の厚さは世界でもトップレベルにあることを感じさせるに十分なものでしたが、こと産業用インクジェットに関しては何故か欧米や中国にプリンター事業・プリント事業で先行され、何故か日本はヘッドの出し手のポジションから脱し切れていない・・・これでいいのかを真剣に考える時期、あ、考え過ぎずにアクションを打っていく時期ではないかと思う次第です。