ジャパンパック 2022 (JAPAN PACK 2022) – 5 –

ジャパンパック 2022 (JAPAN PACK 2022) – 4 - からの続きです

今回は、関西学院大学の中島一浩教授(元キヤノン技術者)のコメントと関連画像をご紹介します。同じ展示会でも、見る人の視点によって見えるものが違ってきます。

私は個人的には今回の JAPAN PACKでは、フナイのサーマル方式溶剤インクジェットカートリッジはもちろん注目でしたが、ユニオンケミカーのサーマル方式用溶剤インクや参考出品のサーマル方式用 UVインクも要注目でした。さらに中国製のサーマル用(HP用)溶剤インクも出てきていて、それには白インクまで発売されているのにはびっくりしました。さすがに白インクはしばらく放置すると目詰まりしてしまうようですが、それでもとりあえず作ってしまうのが中国らしいと感じました。

(↓↓ これは中国製ではなく、アルマーク社が扱うドイツ製のプリンターですが、黒いメディアに白インクを撃っています。)

紀州技研は独自開発のピエゾヘッドを出してました。最近は中国製も含め独自開発ヘッドはちらほらと出てくるようになりましたがそのほとんどは薄膜ピエゾヘッドです。Si-MEMSとゾルゲル PZTを組み合わせればある程度の設計・製造ノウハウさえあればピエゾヘッドはできてしまう時代になりました。しかしこの紀州技研のヘッドは薄膜ピエゾではなく(難易度の高い)積層型ピエゾを使ったヘッドだというので驚きました。ゼロからスタートして 600dpiで 1200ノズルの高精細ヘッドを数年で作り上げたというのは大したものだと思います。

あとは、EDMという会社のブースでマーキングヘッドとしてホットメルトインクジェットがありました。ホットメルトインクジェットは USのXeroxが Tectronixの技術を引き継いでかつてオフィス用や連帳機として製品化していましたが今はもうやめてしまったように思います。OceもCAD用の大判プリンターでホットメルトインクジェット機を出していましたが最近はもう見たことがありません。そういう意味では化石のような技術ですが、こんなところでホットメルトインクジェットに出会うとは懐かしい気持ちになりました。


ジャパンパック 2022 (JAPAN PACK 2022) – 6 - に続きます

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