XEROX:【追加更新】ヘッドのOEM販売ビジネスをアナウンス

こちらの記事からの続きです

XEROXのヘッド外販のニュースですが、その後集めた情報を整理し、アップデートします。少なくとも、私の前職時代のヘッドビジネスでは市場でバッティングした記憶が無いので、アンテナが低かったのですが、少し興味深いこともわかってきました。

まずは業界の知人からのコメントですが:

これはテクトロニクスの昔からのビジネスです。Xeroxは製品でソリッドインクヘッド(ワックスインクなどとも呼ばれた)使用を停止したため、3D Systemsを以外にも OEMビジネスを拡大しようとしています。3D Systemsは、2〜3年前にこの Xeroxのヘッド外販ビジネスの一部を買収しました。Xeroxに残っているのは、MシリーズとWシリーズのプリントヘッドとしてブランド変更されたものです。Mシリーズは、比較的大きな液滴サイズのステンレス鋼のヘッドです。Wシリーズは、Xerox内部で使用するために作られたはずのプリントヘッドです。 なぜ使用されないのかわかりませんが、ロードマップのタイミングの問題かもしれません。 私見では、Xeroxとって戦略的な動きではありません。
this is the old Tektronix business. Since Xerox stopped using the solid ink heads in its products, they’ve been trying to extend their OEM business beyond 3D Systems. 3D systems bought part of this business 2-3 years ago. What’s left is what they’ve now re-branded as the M-series and the W-series printheads. The M-series are stainless steel heads with relatively big droplets. The W-series is a printhead that looks like it should have been made for internal Xerox usage. I’m not sure why it is not used, could be a road map timing issue. Not strategic to Xerox in my opinion.

また、このヘッドは2年前に XAARが XAAR5501として商品リストに掲載していたヘッドと外形が同じ(5,544ノズル、115mmのプリント幅、1200dpi(npi)で、グレースケールのデータなどは違いますが実質的に同じヘッドと思われます。

XEROX Wシリーズ

XAAR 5501

aboutxaar2017-170920171945 ←これは 2017年 6月の XAARによる企業紹介ですが、このスライド番号 8及び 21に画像と情報があります。XEROXが社内向けに開発したヘッドですが、XAARと技術提携などを行った可能性があり、XAARとしてもこれをスライド番号 20の XAAR5601が完成するまでの繋ぎとして商品化したということでしょう。XAAR5501としては短命に終わり、現在の XAARの商品群からは削除されています。

前回の記事の Nessanによると「XEROXはこのヘッドを静かに外販してきたが、自社プリンターに搭載したのは Baltoroが初めて」とあります。XEROX独自にしても、XAAR経由にしても、あまり外販の商業的に成功したヘッドではなかったようですが、現在の XEROXの経営陣の社内技術優先政策によって Brenvaの京セラヘッドを置き換え Baltoroをローンチし、再度外販にチャレンジしている・・・そういうことと推察されます。

さて、上の XAARの企業紹介スライド番号 19にある XAAR1201はちょっと大変なことになっているようです。それに関する記事はこちら

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