誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(97)★★★ボイツェンブルク Boizenburg/Elbe -1-

メクレンブルク=フォアポメルン州のボイツェンブルク Boizenburg をご紹介します。

まずは例によって場所を大掴みで把握しておきましょう。画像はクリックすると拡大します。ハンブルクから東南東約 40kmのところにラウエンブルク(Lauenburg/Elbe)があり、そこから東に更に 10kmのところに在ります。まあボイツェンブルクをご存知の方はかなりレアだと思うので非知名度は★★★としておきます。しかし私にとってはここは何十回行ったり通ったりした「馴染みの町」なのです。

私が最初に駐在していた 1981-84年の冷戦時代には、我々外国人が西ベルリンに行くにはアウトバーン 24号線上にある「A」(Gudow検問所)か鉄道の「D」(Schwanheide検問所)を通るしかありませんでした。ちなみに西ベルリン以外の東独領土に行くにはビザ取得にかなり高いハードルがあり実質的には自由には行くことが出来なかったのです。

そして 1989年 11月9日にベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツの国境があちこちで開き始めます。そんな中で最初に開いたのが「B」のラウエンブルクーボイツェンブルクの国境だったのです。その後「B」と「C」の間でエルベ川(上の地図では「ラベ川」)のフェリーが続々と運行を開始し、ついには「C」の地点に、東独政府によって爆破されていた橋が復活します。

ただ私が東独をドライブする際には、住んでいたリューネブルクから北に 20kmほど進んでラウエンブルクから「B」を通って東独に入国するのが一番便利だったのです。「B」を通って暫く田舎町を走った後、最初に出会う町がここ「ボイツェンブルク」だったというわけです。

Wappen Lage Data

独語 Wikipedia
自治体の公式サイト
メクレンブルグ=フォアポメルン州の案内サイト
Liste der Baudenkmale in Rehna

本題に入る前に、私にとって思い入れの深いラウエウエンブルク国境検問所(「A」地点)の画像を少しアップしておきます。この写真は正しく国境です。

もう少し詳しく書くと検問所は西独のラ上ンブルク検問所(写真の背後)と、東独のホルスト検問所(この道を進んで行った先)と国境を挟んで2つありました。西から東に行く場合は西独検問所でのチェックは「パスポートを見せるだけ」と簡単で、中間の無人地帯を取って東独の検問所ではパスポート・ビザ・口頭での試問・所持品検査・車に何か隠していないかの検査と厳重なものでした。

西側の交通看板には「240km先にベルリンがある」旨が表示されています。通常はアウトバーン 24号線を通って西ベルリンに行くのが一般的でしたが、煩雑な手続きをすればここの先の「一般道路」を通ってべルリンに行くことも(理屈の上では)可能でした。まあ、我々日本人のような外国人でそれをやる人はいませんでしたが・・・向こうに親戚の居るドイツ人はそういうことをやっていましたね。

ボイツェンブルク Boizenburg-2- に続きます

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