誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(3):★★★ゴルツォウ Golzow

シリーズ第三回目は、これもまたポーランド国境に至近の町「ゴルツォウ Golzow」をご紹介します。ここは所謂「市 Stadt」ではなく「アムト Amt」という小さな行政単位で、人口は僅か 800人前後にしか過ぎません。日本人に「知られていない度」で言えば間違いなく★★★ランクでしょう。ドイツ人は、知る人ぞ知るかもしれません。こんな、ポーランドとの国境近くの寒村とでもいうべき、人口 800人ほどの集落・・・実は、ここにはギネスブックにも登録されている、ある記録があるのです。

旧東独の映画会社 DEFAが、ベルリンの壁が構築された 1961年 8月の直後の 9月、ここにある小学校にに入学した子供達の成長を大人になるまで追い続けるという企画をスタートさせました。子供達はそれぞれすくすくと成長し、上級学校に進学し、旧東独の社会主義体制の中で教育を受け、職業に就き、兵役に行き、恋をし家庭を持ち・・・そして、1989年 11月に壁が崩壊し、翌年に東西ドイツが統一された後も旧西独のテレビ局によって引き続きフォローされ・・・まさに人生の記録というドキュメンタリーです。番組は、その後、同級生同士で結構し幸せに暮らすカップル、西側に移住して行方が分からなくなった人、クラスで一番だった女の子が生涯独身で地域の教育に身を捧げる話などを追い続けます。

ベルリンの壁が構築されたのは私が小学校2年生の時・・・彼らは一歳だけ年下の、まさに同年代の人達の人生・・・ということで、一方ならぬ思い入れを持ってこのドキュメンタリーを観ました。この長期ドキュメンタリーがギネス記録なのです。実は DVDで 18枚もあり、まだ全部は観切れてはいません。それこそ老後の楽しみに取ってあるというところなのです。

Wappen Lage Data

Amt Golzowに関するドイツ語 Wikiはこちら
Die Kinder von Golzowに関するドイツ語 Wikiはこちら







↓↓ YouTubeにいくつか動画がアップされています。

ある日、私は車でポーランド側からアプローチしてみました。上の地図はその経路です。ひょっとしたら、このドキュメンタリーに出ている人に会えるかもしれない・・・そんな淡い期待を抱いて小学校に行ってみたのですが、日曜日で誰もおらず(笑)。またの機会に多分また行ってみるような気がします。
↓↓ クリックするとスライドショーになります。

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