- 2018-3-22
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チェコに温泉地があることはあまり知られていませんが、それでも私の周りのドイツオタク(笑)達の間には結構行ったことがある人も多いようです。カルロヴィ・ヴァリとマリアンスケ・ラズニェが規模では大きい方ですが、ここフランティシュコヴィ・ラズニェは少しこじんまりした温泉保養地です。ドイツ語では、この温泉地の開発を命じたハプスブルグ家の皇帝 Franz II世にちなんで Franzensbadと言います。
ちょっと古い映画になりますが、ミラン・クンデラがプラハの春とその凋落を背景に3人の男女の恋愛と友情の不条理を描いた「存在の耐えられない軽さ」のなかで、主人公の医師トマーシュ(ダニエル・デイ=ルイス)が、ウェイトレスのテレーサ(ジュリエット・ビノシェ)と知り合うのが出張先の田舎の温泉地という設定です。
「温泉」と聞くと「情緒」・「雪見酒」・「露天風呂」などが日本人の平均的な連想ワード(「混浴」もかな(笑))でしょうが、チェコやヨーロッパの温泉はやや様相が異なります。オープンエアの露天風呂ではなく、保養施設の中でのトリートメントが主体で、お楽しみといえば、源泉巡りで温泉水を飲みながら散歩したり、夜はカジノに行ったりというイメージです。動画はここで湧いている源泉の様子です。源泉と言えば「かけ流し」ですが、流石にここのは常温の冷泉なのでそれはありません。コップに受けて飲んでみましたが、炭酸分とミネラルの不思議な味がしました。
この時期はシーズンオフですが、4月から9月のハイシーズンにはドイツ人の団体客で一杯になるようです。温泉施設やマッサージなどのトリートメントも充実していますが、何と言っても物価が安いのが人気の秘密のようです。実際、料理やビールなどはドイツの半額から7掛けの印象です。是非一度お出かけください。