Franzensbad (Františkovy Lázně:フランティシュコヴィ・ラズニェ):チェコの温泉地

チェコに温泉地があることはあまり知られていませんが、それでも私の周りのドイツオタク(笑)達の間には結構行ったことがある人も多いようです。カルロヴィ・ヴァリとマリアンスケ・ラズニェが規模では大きい方ですが、ここフランティシュコヴィ・ラズニェは少しこじんまりした温泉保養地です。ドイツ語では、この温泉地の開発を命じたハプスブルグ家の皇帝 Franz II世にちなんで Franzensbadと言います。

ちょっと古い映画になりますが、ミラン・クンデラがプラハの春とその凋落を背景に3人の男女の恋愛と友情の不条理を描いた「存在の耐えられない軽さ」のなかで、主人公の医師トマーシュ(ダニエル・デイ=ルイス)が、ウェイトレスのテレーサ(ジュリエット・ビノシェ)と知り合うのが出張先の田舎の温泉地という設定です。

Frantiskovy Lazne の場所。カルロヴィ・ヴァリやマリアンスケ・ラズニェが近くにあります。チェコの端の方、ドイツとの国境近くにあり、直線距離でいえばチェコの首都プラハからとドイツのドレスデンからとは同じようなもの、ニュルンベルグのほうが近いです。

温泉保養地にはつきもののカジノです

「温泉」と聞くと「情緒」・「雪見酒」・「露天風呂」などが日本人の平均的な連想ワード(「混浴」もかな(笑))でしょうが、チェコやヨーロッパの温泉はやや様相が異なります。オープンエアの露天風呂ではなく、保養施設の中でのトリートメントが主体で、お楽しみといえば、源泉巡りで温泉水を飲みながら散歩したり、夜はカジノに行ったりというイメージです。動画はここで湧いている源泉の様子です。源泉と言えば「かけ流し」ですが、流石にここのは常温の冷泉なのでそれはありません。コップに受けて飲んでみましたが、炭酸分とミネラルの不思議な味がしました。

この時期はシーズンオフですが、4月から9月のハイシーズンにはドイツ人の団体客で一杯になるようです。温泉施設やマッサージなどのトリートメントも充実していますが、何と言っても物価が安いのが人気の秘密のようです。実際、料理やビールなどはドイツの半額から7掛けの印象です。是非一度お出かけください。

関連記事

ページ上部へ戻る