誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(83)★★ シュトラールズンド Stralsund -1-

メクレンブルク=フォアポメルン州のシュトラールズンド Stralsundをご紹介します。

この町も私にとっては再訪ということになります。前回は 1997年頃にこのあたりをドライブしていて立ち寄りました。東西統一後しばらくして状況が落ち着いてきつつも、まだ修復事業は緒に就いたばかり・・・というような時期でした。

写真が残っているのは下の2枚・・・左側のラートハウスとニコライ教会のコンビネーションには大いに感動したものです。その向かい側にある不思議な入り口の建物も気になっていました。今回はこのあたりをもう一度見たくて再訪したようなものです。ドライブは効率的に回れはしますが、目的物をちょっと見ては次に移動するので印象はイマイチ残らないですね。今回はしっかり歩きます。

実はこの町「シュトラールズンド」の紹介記事を書くにあたってはちょっと躊躇もあるんです。これまで私は「誰も知らないようなドイツ、中でも東ドイツの小さな町」を中心にご紹介してきました。大きな町というのは奥が深くて、そこに滞在して深掘りすればするほどいろんな側面が見えてきて、私の手に余るものもあるんですよね。という訳で、例えばドレスデン、エアフルト、ライプツィッヒ、(東)ベルリンなどには何度も行きましたが、そこの紹介記事は書いていないんです。

このシュトラールズンドも、人口こそ高々6万人くらいの町ですが、そこに遺された遺産としての建築物や雰囲気からすると、ちょっと私の手に余るのかもしれません。正直申して「素晴らしい町」です。私の紹介記事など、ほんのご参考程度として、是非ご自身でお出かけ頂くことをお勧めします。

町の「非知名度」・・・これも微妙なんですが、前にご紹介したグライフスヴァルドが★★だったので同じく★★としておきます。

Wappen Lage Data

独語 Wikipedia
市の公式サイト
市の観光サイト
公式の観光サイト
メクレンブルグ=フォアポメルンの観光サイト
ハンザ同盟のサイト
Liste der Baudenkmale in Stralsund

この右の地図は Grimmenをご紹介した時のものの再掲ですが、シュトラールズンドはその経路の一番北の終点にあります。旧西独からの長距離急行も、ここが終点になることが多いです。

下にまた別の地図を引用しますが、向かい側にある島は「リューゲン島 Rügen」というリゾートアイランドです。

この島は昔からリゾートとして人気が高く、Casper David Friedrichの絵にもたびたび登場しますし、またかつてナチス政権下で労働者のモチベーションを高める仕掛けとして機能したKdF:Kraft durch Freude歓喜力行団)」の巨大なリゾートホテルがあったことでも知られています。

地図はクリックすると拡大します→→


場所についてもう少し情報を提供しておきます。

大局的な地図で見るとベルリンから北方に直線距離で約 200km、車で行くと高速道路などで少し迂回をするので 270km、3時間程度のところにあります。

古くから上流階級のリゾートとして人気のリューゲン島 Rügenに渡る拠点となっています。

駅からは Tribseer Dammという、砂州の上に出来た道路を渡って旧市街に行きます。ゴジラの頭部のように見えなくもありませんね(笑)

主だった建築物群はこの「ゴジラの頭」の中にあります。

私はリューゲン島には行ったことはないのですが、今後触れる機会があるかどうかわからないので、トピックスを2件提供しておきます。一つは Casper Davis Friedrichの絵画に描かれたように「かつては白亜の石灰岩からなる広大な台地の一部であった。有名な白亜の断崖ケーニヒスシュトゥール(Königsstuhl)があるヤスムント国立公園 リューゲン島の形成は、およそ7000万~8000万年前の白亜紀後期までさかのぼる」という白い石灰岩の台地・断崖があります。

もうひとつはナチス時代の「KdF:Kraft durch Freude歓喜力行団)」の巨大なリゾートホテルがあったことです。これは廃墟化が進んでいましたが、最近になりリノベーションが進められています。

★★★ グリメン Grimmen -2- に続きます

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