- 2024-9-25
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Fieryが属していた efiという会社をご存知ですか?現在は Siris Capitalに買収され非上場ですが、かつては上場企業でした。efiという社名は「Electronics for Imaging」の略ですが、創業者のイスラエル人 Efi Aragiにも由来しています。
Wikipediaから関連項目を翻訳しておきます。
Electronics for Imaging, Inc. (EFI) は、シリコンバレーに拠点を置く国際企業であり、デジタル印刷技術を専門としている。以前はカリフォルニア州フォスターシティに所在していたが、現在はフリーモントに拠点を置いている。2015年7月1日、EFIはイタリアのデジタルテキスタイル企業 Reggiani Macchineの買収により、テキスタイルプリント市場に参入した。2016年 6月 16日、EFIは 3Dデジタルワークフロープロバイダーの Optitexを買収した。
1989年にイスラエルの実業家 Efi Araziによってサンフランシスコで設立されたEFIは、印刷業界全体で使用されているラスタ画像プロセッサである Fieryプリントサーバーを製造することで知られている。
2019年 4月、EFIは、現金取引で約 17億ドルの価値があると評価したシリス・キャピタル・グループ(Siris Capital Group, LLC)による買収に関する最終合意に達したことを発表した。2022年 1月、同社は eProductivity Softwareの印刷およびパッケージングソフトウェア事業をシンフォニー・テクノロジー・グループに売却した。
現在の事業
2021年末に EFI Productivity Software事業部門を売却した後、Electronics For Imagingは EFI Fieryと EFI Inkjetの 2つの事業部門を保有している。EFI Fiery事業部門はデジタル印刷業務用のデジタルフロントエンドおよび関連ソフトウェアを製造している。EFI Inkjet事業部は、サイン/ディスプレイグラフィック市場向けの UV、UV LED、昇華型ワイドフォーマットおよびスーパーワイドフォーマットプリンター、ならびに建材、セラミックタイル、段ボール梱包、繊維市場向けの産業用インクジェットプリンターの製造・販売を行っている。
EFI Fiery
EFI Fieryの事業は、同社の創業と、ユーザーがカラーコピー機をデジタルカラープリンターに変えることを可能にした最初のデジタルフロントエンド(DFE)製品にまで遡る。当初は主にオフィスでの印刷環境で使用されていたが、現在ではほとんどの Fiery DFEが、商業印刷事業や社内/中央複製部門施設における、より大量の「生産レベル」のトナーまたはインクジェットデジタル印刷装置での使用向けに開発されている。
Fiery DFEは、さまざまなプリンターメーカーのトナーおよびインクジェットデジタルプロダクションプリンター、ワイドフォーマットおよびスーパーワイドフォーマットのインクジェットプリンターで使用されている。EFIによると、世界中で 200万台以上の Fiery DFEが販売されている。
Fiery事業部は、コニカミノルタ、ゼロックス、キヤノン、リコーなど、特定の印刷ハードウェアメーカー向けに DFEを製造しており、プリンターが印刷可能な色分解画像にファイルを解釈、レンダリング、設計するために必要な Raster Image Processor(RIP)ソフトウェアなどのソフトウェアを搭載したカスタムコンピュータハードウェアを提供している。
Fiery事業には、デジタル印刷用のワークフローソフトウェア製品群も含まれ、カラーマネジメント、高度なプリプレスワークフロー、面付けとネスティング、可変データ管理、複数のデジタル印刷デバイス間のジョブ管理など、さまざまなデジタル印刷のプリプレスおよび生産タスクを合理化および自動化するために使用されている。
米国、インド、ドイツに主要施設を持つ Fiery事業部は、クラウドベースの印刷管理およびビジネスインテリジェンスツールのスイートである EFI IQ、および EFIセルフサービス製品も開発している。EFIセルフサービス端末およびソフトウェアは、学校、図書館、ホテル、小売店舗環境で一般的に使用されており、消費者によるデジタル印刷機器でのオンサイト印刷を可能にしている。ユーザーはUSBドライブ、モバイルデバイス、またはクラウドアカウントからファイルを印刷できる。
EFIインクジェット
EFIは、2005年にスーパーワイドフォーマットのインクジェットプリンタメーカーであるニューハンプシャー州メレディスに拠点を置く VUTEk社を約 2億8100万ドルで買収するまでは、主に他社製プリンタで使用する周辺機器やソフトウェアを開発していた。同社は 1年後に主要なインクジェットインク製造施設を買収した。そして 2008年には、EFIは米国を拠点とする別のインクジェット技術企業であるラスター・プリンターズを買収した。その後、2012年にはスペインのセラミックタイル市場向けデジタルプリンターメーカーであるクレタプリント社、2015年には イスラエルに拠点を置くロール・トゥ・ロール方式のUVインクジェットディスプレイグラフィックスプリンターメーカーである Matan Digital Printers、およびイタリアのテキスタイルプリンターメーカーである Reggiani Macchineの2社である。
EFIは2012年に Cretaprintを買収し、従来のスキャン/マルチパスインクジェットプリンターよりも高速な出力が可能なシングルパスインクジェット技術を獲得した。これにより、EFIは段ボールパッケージ、標識、木製フローリングやパネル、繊維資材を印刷する産業用シングルパスプリンターの開発に乗り出した。また、テキスタイル用のシングルパスインクジェットプリンター、EFI Reggiani BOLTも製造している。2022年5月現在、Reggiani BOLTは、毎分 90リニアメートルという速度で動作する世界最速のインクジェットテキスタイルプリンターである(大野註:このあたり細かい誤認識はありますが本質には関係ないのでスルーします)
【大野註】
創業者の Efi Aragi氏の跡を受け CEOに就任し、実に 19年に亘って efiを率いた Guy Gecht氏が退任する直前にインタビューする機会がありました。その中に efiの祖業である Fieryビジネスが当時置かれていた状況にも言及しています。参考までに是非お読みください。