企業紹介:Sitech 思特材料(台湾)

台湾の中堅のインクメーカー「Sitech(サイテック)」をご紹介します

台北に本社を置き、台湾の成田空港的な桃園空港の近くに工場を持つ中堅のインクメーカーで、500~1,000トン/年の生産量です。生産量は多い部類ではないですが、水系ラテックスインクと UVインクに特化しています。

この会社、ポッと出のメーカーではなく、実は 50年にもなる老舗で日本市場にも深く食い込んでいる企業「旭泰染化股份有限公司の分家なのです。紙や布の白さを増す「蛍光増白剤(OBA)」というものがありますが、その分野では大きなシェアを持ち、日本の王子製紙・日本製紙・三菱製紙を初め名だたる製紙メーカーを顧客としているとのこと。その後、中国製の安い材料にシェアを奪われるもの、今も日本語のホームページを持ち、日成共益(株)を代理店として日本のビジネスも継続中とのことです。

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その創業者の子息 Jason Wu(呉宗翰)氏は東京工業大学大学院で工業化学を学び、今でも当時の教授と親交のある親日家ですが、父親の築いたベースを受け継ぎつつ、新たな展開を求めてインクジェットインクに進出します。

工場は各種機器が整理整頓されて揃えられており、真面目なオペレーションをしていることが感じられます。ほぼ自由に撮影させてもらいましたが、開発をやっている2部屋だけは秘密とのこと!水系ラテックスと UVの開発・改良をやっているようです。

中国大陸の有名メーカーは巨大な生産量をアナウンスしていますが、実態は価格戦争で殆ど利益は出ていないとのこと。彼らは補助金と IPO狙いで、今はともかく価格を下げて食い合ってでもシェアを取ることに奔走しているし、チキンレースのワナから降りるに降りられない状況とのこと。そこらへんが分かっている顧客には、価格戦争に巻き込まれなくても(彼らより高い価格でも)買ってくれる中国顧客はいるとのこと。まあ、中堅どころとして賢明な付加価値戦略でしょう。日本市場には是非注力したいとのことで #hiringらしいですよ(笑)また、日本メーカーとならいかなるパートナーシップ・オーナーシップも真摯に検討しますとのこと。

以上、真面目な台湾の中堅インクメーカー「Sitech」の紹介でした。

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