業界各社:この10年の株価比較(1)

30年レンジのチャートはこちら

 私は株価をチェックするのに「Yahooファイナンス」をよく使いますが、この機能の一つに「5銘柄までグラフで比較できる」というのがあります。新年度スタートにあたり、多少なりともインクジェットに絡む企業の、この10年の株価を指標化して比較してみました。1年や2年ではなく、10年という長期スパンで見てみると非常に興味深いものが見えてきます。(:インクジェット関連事業の各社での位置づけ・ウェイトはまちまちなので、インクジェット事業の市場評価を表すものではありません)

【まずは日経平均そのものから】

右の「%」の数値を見ると90%と120%の間あたり・・・105%というところでしょうか。実数値でいえば 13,677から 28,188なので 106%アップ。ざっくり申せば「日経平均はこの10年で2倍になった」・・・ということになります。

【電子写真のウェイトが高い企業群】

真ん中の青い線が日経平均ですが、「7751:キヤノン」「7752:リコー」「4902:コニカミノルタ」の3社は見事に仲良く(笑)10年前の株価を下回って、ほぼ同じ位置にあります。勿論、各社によって電子写真技術を軸としたオフィス機器事業のウェイトは異なりますし、またメイン事業以外の事業構成も異なるので、一概に「電子写真関連ビジネスが市場からこのような評価を受けている」とは言えないとは思います。が、それでも結果としてこの3社の10年間の株価を指標化して比較すると、落としどころが同じ・・・というのは興味深い事実です。

一つだけ日経平均のラインを大きく上回って 200%、3倍の株価になっているのは「4901:富士フイルム」です。同社この10年(あるいはもっと前から)、着々とヘルスケアの会社へと変身を遂げ、それが評価されたということなのだろうと思われます。一時は株価も 10,000円を超え、そこからは少し調整が入っているようには見えますが、それでも10年で株価3倍というのは立派なものです。

前に挙げた電子写真関連事業のウェイトが高い3社の株価の低迷の原因は「必ずしも電子写真が悪者だとは言い切れない、でも偶然にしては出来過ぎてるよね」・・・と書きましたが、富士フイルムの場合はそもそもその分野は富士ゼロックスという子会社であったわけで、全社の株価形成に対するインパクトは低かった(市場から「苦しくなっていくオフィス機器ビジネスに絡んでいる会社という印象」が薄められていた)ということは考えられます。だからこそ、米国ゼロックスを呑みこもうとしたバトルが、私(達)からは不思議に見えていたのです。

ちょっと興味深いのは「4902:コニカミノルタ」は 2015/2の少し右あたりまでは富士フイルムと同じような動きをして、明らかに「7751:キヤノン」や「7752:リコー」とは一線を画していたのが、その後急に下がって富士フイルムのラインから乖離していき、2019/2を少し過ぎたあたりからこの3社はほぼ同じような動きとなっています。(下にこの2社だけのグラフを掲載しておきます)

何故?それは私に訊かないでください(笑)こういうものは墓場まで持っていくものです。そうでなければ「フルシチョフのアネクドート」ようになってしまいます(笑)事実として、私が執行役を退任したのはちょうどそのあたりですが・・・それはまず関係ないと思います(笑)別の原因でしょう・・・知らんけど(笑)

【30年レンジのチャートを見てみました】

普段の株価チェックに使っている Yahooファイナンスが「株価推移を5つまで指標化して比較できる」ということで、その最大スパンの10年で各社を企画しましたが、これはたまたまであって、日経の「SmartChatPLUS」では30年スパンでチャートを見ることが出来ます。

いろいろ書こうかと思いましたが・・・思うところあってノーコメントとします(笑)各位でじっくりこの4枚のチャートを眺めて比較していろいろ考えてみてください。ChatGPTに訊いてみるのもいいかも(笑)

この項、続きます

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