日経新聞より:長谷部主将が理想 転職「お墨付き人材」4つの条件

サッカー日本代表はベルギーに惜敗し、敗因分析や監督交代の是非などが議論になる中で、キャプテン長谷部選手の株は確実に上昇しています。年末にはまた「理想の上司」投票で上位入賞を果たすのではないでしょうか? 日経新聞は、「転職」という切り口から長谷部選手が理想のタイプと書いています。が、問題は大方の「大企業の管理職」はその真逆だという指摘です。

全文を引用するわけにはいかないので、下記に私が「同感」と思った部分のみを抜粋しておきます。全文はこのリンクからお読みください。但し、有料購読者のみの記事かも知れません。そこは各位にて対応し是非全文を読まれることをお勧めします。

記事の筆者「経営者JP社長 井上和幸」氏によると、転職エージェント視点から、ミドルが転職するにあたり「この人は転職先候補から『是非、ウチに来て欲しい』というお墨付き」がつく人材にはの4つの共通点があるんだそうです。記事は、それをすべて満たしているのが長谷部選手だと言います。それはそれとして・・・

第一に挙げられているのが「(1)自分は何ができて、何をやりたいのかが明確、自分が職務において具体的に何ができる人で、何をやりたいのかを、はっきりと認識している人です。」とのこと

逆に「特に大手企業育ちの幹部層の方々は、驚くくらい「自分がどうしたいか」が不明確です。これは新卒入社以来、配属・異動・昇進が全て社命によるものだったためで、源泉徴収される税金・保険料に無自覚なのと同じくらい、自分のキャリアについても会社一任で、そこに自ら積極的に関与してこなかったことが大きいでしょう。」とのとです。

「今後、どのような役割や職務を担っていきたいですか」と尋ねると、おおむね「うーん、そこが難しいところなんですよね……」といった回答が返ってきます。「先輩は取引先の○○社に行きまして」「同期だとこんな会社に行った人がいますね」「一般的には私の職種だと、こんな方面に行くことが多いと聞くのですが」とまあ、外堀を埋めるかのような話が延々と続き、「で、○○さんは、どうされたいんですか?」と改めて聞くと、「うーん」と冒頭に戻り、その繰り返しです。

■自分がやったのか、それとも乗っかっただけか

2つ目の共通項は(1)とも関連するのですが、(2)視点や会話の内容が「具体的、現実的、実際的」です。これは結果として、その方からにじみ出る説得力につながり、「実際に自分がやったこと」の証明にもなります。

「○○の部署で花形商品の企画プロジェクトに従事していた」「△△の事業立ち上げに携わった」「大口取引先である□□社を担当していた」。一見華々しい経歴がうかがえても、単にその部署やプロジェクトに属していただけ、その顧客担当者を管理していただけ、というような「間接話法」的な方の話は、どこまでも抽象的で、ライブ感がなく、実際に各論を突っ込まれるとしどろもどろに、といった場合がほとんどです。

(1)の大手企業の管理職のエピソードにつながりますが、大手だと管理職になって以降は現場顧客から徐々に離れ、メンバーマネジメントに特化していくケースが多くなります。結局、大きな部や事業部を統括してきた経歴があっても、では自身で組織に何か具体的な変革をもたらせるかというと、できるのは部下の話を聞くことと承認印を押すことだけというような、ちょっと笑うに笑えない現実もあります。

非常に優秀で、歴史ある大企業で活躍してこられた方からも転職の相談をいただきますが、~(中略)~ ご本人に「何をやってこられましたか」「どんな強みや専門性を新天地で生かしたいですか」と伺っても、なかなか明確な答えをもらえません。優秀なゼネラリストが陥るセカンドキャリアの隘路(あいろ)は、なかなか根深い問題でもあります。

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何故この記事を引用したか・・・もうお分かりと思いますが、こういう管理職は新規分野で戦っていけるはずがありません。役員でも、準管理職の係長クラスでも同じことです。上記の記事が「自分のことかな?」と思い当たる人は直ちに新規事業から降りてください。部下が不幸になります(笑)

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