- 2022-1-16
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Ralf Schlozer European
Print production 2021 – Chart of the week
7.Jan.2022 原文はこちら
新年を迎えるにあたり、2021年の欧州の印刷生産の動向を見るには良いタイミングです。売上高のデータが出揃うまで、最初の国の報告でさえ数ヶ月待たなければなりません。Eurostatは現在、2019年の収益を公表することができたばかりなので、Eurostatの完全なデータは 2年先になってしまうかもしれません。
次善の策は、Eurostatが発表する月次生産指数データを見ることです。2021年 10月までのデータが公開されています。データベースで最も適合するカテゴリは「印刷とメディアの複製」であり、その中で印刷物の生産がライオンズシェア(the lions share:一番大きい部分)を占めています。データは、2015年の平均ボリュームを 100指数ポイントとしています。2019年の 90点台のスタート値は、2020年初頭にパンデミックが起こる前に、すでに印刷物の生産量が減少していることを示しています。
大クラッシュの後(大流行前と比較して 30%以上)生産量はやや回復。しかし、第 2波、第 3波が襲い、再び回復が停滞。2020年末の生産量は、パンデミック前の値より 10%程度低い水準で推移しています。
2021年は、パンデミック前の水準に近づくとされていました。2月の低迷を経て、2022年 7月まで生産量は順調に上昇し、パンデミック前の平均値からわずか 7%低いレベルに戻りました。しかし、この回復は長くは続かなず。8月から 10月にかけては 85ポイント台で推移し、大流行前の水準を大きく下回っています。用紙不足や物流の問題が影響しているのかもしれないが、需要も完全には回復していないのでしょう。
2021年の欧州の印刷生産は、期待に応えられませんでした。収益データは、主に低価値のアプリケーションが苦戦し、高価格帯や付加価値の高いアイテムが好調だったはずなので、もう少し良くなるはずです。このブログは 2022年も続きますが、2022年の業界を動かしているものに光を当てることができればと思います。