Ream…というブランド、ご存知ですか? 2/2

Ream…というブランド、ご存知ですか? 1/2からの続きです

さて、この Ream・・・創業からまだたった2年です。今や「夜に新作をアップすると、翌朝には100着ものオーダーが入っていたりして生産が追い付かない」状態とのことです。

しかも、よくあるグッズサイトにあるような、オリジナル画像とは言え一着 1,000~2,000円台の安価なものではないようです。

一体なにが凄いのでしょうか?創業者の UTAさんにお話を伺ってみました。

↑↑ 創業者の UTAさん

大:創業からまだ2年とか伺いましたが、その前は何を?
UTA:実は普通の紙の印刷業にいたんです。紙の印刷が年々減ってきて、このままでは先は無いなあと感じていました。
大:えっ?所謂普通の印刷業におられたんですか?それがまた何を思いついてファッションの世界に?
UTA:前から服作りをやりたいなあと思っていたんです
大:ほう!今 49歳とお聞きしていますが、2年前というと 47歳だったわけですよね、創業は?普通は人生守りに入る年齢じゃないですか?(笑)
UTA:あまりそういうことは考えてなかったです(笑)相談をしたアパレル業界の知人によれば「この業界は大量に仕入れて7割は廃棄してるんだよ。止めといた方がいいと思う」・・・とのことだったんですが、逆に「廃棄しない作り方をすればチャンスはそこにあるのでは?」と考えました。

大:なるほど!で、すんなりコーニットに辿り着いたんですか?
UTA:いえ、いろいろなメーカーのを試してみました。正直申して「これだ!」と思うのは無かったですね。これでは売り物にならない・・・もう諦めようかと思ってました。最後のテストとして上野山機工さんにコーニットのでプリントして貰ったところ「これだ!」と思えたんです。
大:もともと印刷業出身だと色に関してはシビアな目を持っておられたんでしょうね。でもコーニットのマシンは国内メーカーのとは一桁高いじゃないですか、資金は?
UTA:自己資金と借入ですね。
大:ギャンブラーやな~(笑)

大:事前にお聞きしたんですが、コロナで活動の場を失った大勢の若いアーティスト達に売上高の半分を寄付してサポートしておられるとか、医療関係者に1割を寄付しておられるとか・・・素晴らしいことをやられていますよね?
UTA:その方面にも少し縁があるのでなにか貢献できないかなと・・・でも、もう今は仕事が忙し過ぎて手が回っていないのが実情です。
大:そんなに忙しいんですか?
UTA:5月から休んでないです
大:ブラック企業じゃないですか(笑)印刷業でもそこまでブラックではないのでは?(笑)
UTA:まあ、でも「やらされている仕事ではなくて、好きでやってる仕事だし、その時間が収入に直結している」ので、仲間のモチベーションは高いと思います。皆が個人事業主ですし・・・
大:え、会社組織で、UTAさんが社長ではないんですか?
UTA:個人事業主の集まりです。以前は会社にいたので、その問題点を分かっています。で、この仕事は個人事業主の集合という形で運営してます。

大:UTAさんから見てオンデマンドプリントの世界ってどう見えてますか?
UTA:やってる工場やオペレーターのスキルに差があり過ぎですね。工場や人によって色がバラバラです。
大:それはよく聞きますね。私のような素人考えでは、プリンターの設定やプロファイル、前処理などを同じにしておけば同じものがアウトプットされるだろうと思うんですけどね。クラウドにそういうパラーメータをアップして共有するって発想も有る訳だし・・・
UTA:実際にはかなりばらついてますね。ウチがオペレータを派遣して、もっと全体の底上げをできれば、業界全体のレベルも上がると思います。
大:メーカーって、自分でプリント事業やる訳ではないので、そこらへんの指導が出来ないんでしょうね。でも、他に教えちゃうと Reamが抜きんでている部分が無くなって競争上不利なんじゃないですか?
UTA:そしたらまた次のことを考えます。今は全体の底上げを図る時期かなと思っています。

大:今は需要が供給を上回っていて、5月からフル稼働して休んでいない・・・私はメーカーマンだったので、そういう時は設備能力のアップ=設備投資をして能力増強を考えるんですが、プリンターをもう一台買って生産キャパを増やすって考えないんですか?
UTA:私の目指す究極は「脱プリント」なんです。プリンターを増やすというのはその方向に合わないので・・・目的としてプリントをしたいのではなく、それが手段であって、やりたいことは服をつくることこ・・・これが楽しいんです。

大:あと、聞き忘れましたが「Ream」ってどういう意味ですか?
UTA:何にでも変われる・・・例えば「C」を付けると「Cream」になったり、{St」を付ければ「Stream」になったり・・・
大:お、なるほど!・・・で、サイトのイメージ画像にも「I’m nobody yet」とある訳ですか・・・

大野感想:よく入ってくる情報として「オンデマンドプリントで在庫レス、ネットビジネスと相性のいい DTG」・・・みたいな蒸留された情報からは伝わってこない、ナマのお話を聞くことができました。商売が軌道に乗るまでの苦労や、試行錯誤も多々あったとは思いますが、その原点としての「服を作りたい」というのがブレずに一貫している・・・ここでしょうかね、ポイントは!

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