- 2020-1-12
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シリーズ第一回目はザクセン州のゲルリッツ Görlitzをご紹介します。
発音は「ゲアリッツ」に近いかと思います。ドイツで好きな町を列挙せよという命題があれば、私としてはベスト3には入る町です。「知られていないレベル」は★★(二つ星)といったところでしょうか。日本語 Wikiはこちら、ドイツ語 Wikiはこちら、ゲルリッツの歴史を詳説したドイツ語 Wikiはこちらです。
Wappen | Lage | Data |
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この町を好きな理由はいくつかありますが、まず戦争による大規模な破壊を免れたこと。この町にはベルリンやドレスデンにみられるような「時間的な不連続断層」が無いのです。その結果、ゴシック・ルネサンス・バロックからアールデコまで、様々な建築様式が自然な形で混在しています。少し残念なのは、駅前の幾つかの建物は社会主義時代の経済破綻により廃墟化が進んでしまっていることですが、逆に東独に属したために、その時代の名残も残っているのが私の興味を掻き立てるという側面もあります。
また、この町はナイセ川が戦後処理の結果、ポーランドとの国境になり町の東半分がポーランド領(都市の名前もポーランド語で「ズゴレジェッツ Zgorzelec」)になってしまったのですが、ポーランドが 2007年 12月にシェンゲン協定に加入して国境の検問が廃止され、ナイセ川に架る橋を渡って自由に行き来が出来るようになっています。戦前は一つの纏まりだったドイツの町が、戦後東独とポーランドに分かれて別々の歴史を辿り、それがまた今その両方を見ることが出来るようになった・・・これは興味深いものです。
↓↓クリックするとスライドショーになります。
ドレスデンから Trilezという第三セクターが運行するディーゼル車に乗って1時間強でゲルリッツに到着します。ホームから階段を下りて、1917年に改装竣工したメインの駅舎のホールに行くと、これが素晴らしいんです!ドイツ語の Wikiですが、鉄道マニア向けの詳細な解説があります。濃い目のインディゴブルーのタイルが貼られた壁面や天井には思わず目を見張ります。Denkmalschutz(文化財保護)の対象となっているのも当然と思います。この駅舎も、鉄ちゃんの私がこの町を好きになる要素のひとつかも知れません(笑)