校條浩さん:シリコンバレーの流儀「花形産業が消滅する時」

校條浩(めんじょうひろし)さん

大学同級生・会社の元同僚で、今はシリコンバレーで活躍中の校條浩さんから、自らの執筆記事をもう一つシェア頂きました。(校條さんについてはこちらの記事を参照ください)

今回は「花形産業が消滅する時」と題して、盤石に見える産業が消滅する際に、その遥か手間にある予兆をどう感じ取るか、自分の感性をどう信じるか、信じて自分としての決断をどうするか・・・そのようなことがテーマです。

彼は、ソニーのマビカという「写真画像をデータとしてフロッピーに記録する」カメラが発表されたことに衝撃を受け、銀塩写真の寿命を見通し、自分の感性を信じて離職し渡米して、デジタル時代を迎えつつあるアメリカに新天地を求めます。

当時、銀塩写真の染料や材料を改良して、写真プリントの保存寿命を飛躍的に伸ばした「百年プリント」という製品が商品化され、銀塩写真はまだまだ先は明るいと信じられて(信じようとして)いた時代です。その百年プリントは今も色褪せずアルバムの奥深くに残されていますが、銀塩写真そのものはそこから三十年も生きられなかったという皮肉・・・彼の慧眼と決断をリスペクトする次第です。

一方、私は当時は同じ会社でも伸び盛りの電子写真の部門にいたので、銀塩写真会社の中では異端部門ながら、先の見通しは明るく、活気に満ちた空気の中で、転職などゆめゆめ考えておらず、結果として定年まで同じ会社に在籍することになります。(会社が、他の会社とくっつくという想定外の事態も起こりましたが(笑))

結果として在籍39年間の中で「銀塩写真の最後を看取り、青年だった電子写真が生活習慣病をかかえた高齢者となっていく過程に関わり、インクジェットという幼児を独り立ちさせる」という稀有な経験をしました。新天地を求めて会社を去るもよし、そこに残るもよし・・・でも、変化の兆しをいち早く感じ取る感性と、自分なりに立ち位置を明確にして変化に対応する行動力が、かつてなく求められる時代だと思います。

記事は下記リンクからダウンロード頂けます。
ダイヤモンド_花形産業消滅

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