- 2023-7-7
- トピックス
僅か2週間余り前の株主総総会で、プレシジョンメディシンに関する巨額の減損に関して株主から責任の所在や責任の取り方についての質問をされた同社ですが、ここでその関連で「連結子会社株式の追加取得に関するお知らせ」という発表を行いました(発表全文はこちら)
ポイントは:
1.プレシジョンメディシンと称する分野の「REALM IDx, Inc.」を買収するにあたっては株式会社INCJ(既存の官民ファンドである株式会社産業革新機構から新設分割する形で発足した会社)と共同で出資
2.先般の決算ではコニカミノルタの持ち分を減損したが、株式会社INCJはその持ち分をコニカミノルタに買い取らせることができる権利(プット・オプション)を有しており、ここでそれを行使した
3.金額は約 320億円・・・(sigh)・・・これをこの先 180日を目途で支払うが、その分の資金手当ては計画に織り込み済み、またそれを減損する分は引当済みなので「本件が2024年3月期の当社連結損益計算書に与える影響はありません」・・・と説明されています。
まあ、それは評価損の話であって、(計画に織り込み済みとはいえ)キャシュの流出は起こりますし、また現実にその事業を行っている会社の経営状況や、それをどこかに売却できなかった際の解散・清算に伴う従業員の解雇や設備の廃棄など撤退コストなどによっては追加で連結損益に影響を与えると考えられますが、それに関しての言及はありません。常識的には(あの写真事業の撤退を経験済みなのですから)適切な引き当てされているものと想像しますが・・・
総会から僅か 10日で今年度の第1四半期が締まり、8月 1日にはその決算発表が予定されています。ここ 4年間、第3四半期までは黒字見通しを発表し、最終赤字を繰り返して来た同社ですが・・・委員会等設置会社の機能が正常に発揮されて誠実な適時開示が行われるようお願いしたいものです。