テレワーク:こんな企業に未来は無い!(個人の意見です(笑))

スマホアプリで NHKのニュースを読んでいて、思わず「これは酷い!」と唸ってしまったのがあります。一言でいえば、テレワークで、自宅でちゃんとパソコンに向かって仕事しているかどうかを「監視」するアプリ、というか仕組みです。もし貴方の所属する会社がこんなものを導入して「貴方の働きぶり」とかいうものを上司が監視するようになったら・・・さっさと見切りをつけましょう。こんなものを導入する会社に先はありません!(個人の意見です)

これに類する仕組みが無いわけではありません。朝、出勤して会社のパソコンのスイッチを入れた時刻と、退社時にスイッチを切った時刻を記録する仕組みです。ただこれは出退勤時刻をパソコンのオンオフで把握し、会社での滞在時間を計算して、労使協定の残業時間をオーバーしないようにするというのが趣旨で、個人別に会社滞留時間を記録し、2ヶ月オーバーが続くと上司に「来月は★★さんの負荷を調整して協定内に収めるように」というワーニングが届いたりします。また労基署の立ち入り時監査にも「こういう仕組みを導入して、ちゃんとやっていますよ」という証拠とするわけです。

個人的には、本当に純粋に仕事(というか自分がやっていること)が好きで没頭したい者のモチベーションを殺ぐという点で、あまり好きではない仕組みではありますが、まあ昨今の社会的要請に会社として対応する・せざるを得ないという趣旨からはギリギリ理解できます。

ところがこれは全く趣旨が異なります。部下がちゃんとパソコンに向かって仕事しているかどうか、ちゃんと資料作りをやっているかどうか、ちゃんとオンライン会議をやっているかどうかを、上司が、文字通り「監視する」のを目的とする仕組みなのです。

嘘だろ、おい!

成果主義とか言ってきたこれまでは何だったのさ?裁量労働って何だったのさ?まあ、「裁量労働の適用者はこの仕組みの対象外とする」というかもしれないけれど、だからと言って非裁量労働者を監視してもいいの?パソコンに向かってなにかやってる時間だけが仕事なの?

これを読んで最初に思いだしたのは、ジョージ・オーウェルの「1984年」です。オーウェルは私の年代ではサマセット・モームと並んで受験英語によく引用されたのでご存知の方もいるかもしれません。1949年の著作で35年先の未来小説ですが、このなかに「テレスクリーン」というのが登場します。国民を洗脳する番組を放送するテレビのようなものですが、そこにカメラや盗聴装置がついていて国民個々人を監視しているのです。国の意向に従っていない国民は「思想警察」に捕らえられ罰を受けることになります。コワ~っ!

1984年は、今から見れば36年も前の過去になりますが、1949年という戦後間もない時点で35年先のことを書いた小説で、こういうことを想像していた(私が読んだ高校生の頃=1970年頃時点でも、14年先がこんなことになっている?そんな馬鹿な・・・という感じでしたが)・・・現在のネット環境では、あり得ない話ではないよねと思えるのがスゴいと思います。国家の監視というのもコワい話ですが、それが企業で導入される?冗談ではないですね・・・

まずは、会社の労働組合がこれをどう受け止めるんでしょうかね?私が組合幹部なら・・・というか経営陣の役員だったとしても・・・もしこれを導入するのなら「部下の仕事ぶりとやらを上司が監視する」のだけではなく、「上司や役員のテレワークパソコンにも同じ仕組みを導入して、全社員がそれを共有するフェアな仕組みにするべき」と主張しますね!

ある会社(名前は秘匿します)で「管理職になるには英語の TOEICスコアが 600点をクリアすることが条件」という規定があったんだそうです。これ自体は、世界に事業展開する企業の管理職に登用する資格の要件としては普通に理解できます。が、その一方で、現役役員の TOEICスコアは公開されず、新任の役員の TOEICスコアも公開されない(明らかに 600点なんてないだろ、あの人?という人が役員に登用される)という状態だったそうです。今は規定が変わっているかもしれませんが・・・部下に何かを求めるならば、上司にも同じことを求めて皆で共有しないと「フェア」じゃないですよね。

最後に、軽いジョークを!

日本のスーツの量販店で「ツーパンツ」というのがあります。上着1つにズボンが2つ付く、何故なら上着よりズボンの方が酷使され、膝や尻の部分が傷みやすいので、最初から予備のズボンを付けておくというものです。私も現役サラリーマンの頃はこれをよく買ってました。ところが・・・イタリアでは「上着2着+ズボン1着」というのが人気なんだそうです。何故?・・・上着のひとつは自分で着て、もうひとつは会社の椅子にかけておいて「ちょっと席外し」を装う為に・・・(笑)

監視ソフトを欺く「イタリアスーツ」的アプリ・・・期待したいところですね(笑)予め、中期計画シミュレーションの画像とか、「社内監視部門の★★部長って、近々リストラされるらしいね」なんていうフェイク社内メールとかを仕込んでおく機能は必須!オプションで、上司のパソコンを逆監視する機能もアドオンできる(笑) 既に同じソフト開発会社がダミー会社で開発してたりして・・・知らんけど(笑)

関連記事

ページ上部へ戻る