HP:テキスタイルに本格参入…か?

東スポみたいな見出しですが(笑) HPがテキスタイルに本格参入する兆し…私にとっては確信レベルの動きがあります。例によって LinkedInです。

オリオールはスペイン・バルセロナにある、テキスタイルに特化した RIPベンダー ineditの創業者の息子で、まだ 30歳代半ばですが、同社の RIPを世界に広めた立役者です。私もよく知っていますが、「好青年」という言葉がぴったりくる人物です。その彼が同じバルセロナに拠点を置く HPの LFP部門に転職したのです。ついでに言えば…今年の ITMAはそのバルセロナで開催されるんですよ?単なる偶然でしょうか?

LinkedInには自分のプロフィールを更新すると、繋がっている友達にその情報がシェアされるという機能があります。右の画像は私のスマホアプリに表示された情報で、おめでとう!とコメントしたものです。が、実は昨年末「自分も ineditで 10年やってきた。人生の転機だと思い転職を決意した。でも同じ業界に居るから引き続きよろしくね!」といいメールを貰っていました。その時から何となくそういう予感はしていたのです。

ineditは、多くのテキスタイル RIPベンダーが、サイネージ用途からテキスタイル用途にシフトしたのとは素性が異なり、もともと繊維・捺染業界で仕事をしていた彼の父親が、その仕事の流れを踏まえた上で開発した RIPのベンダーです。カラーマネジメントも CMYKではなく RGBを扱ったり、画像データをクラウドにあげてシェアするなど、繊維業界の仕事をよく理解した RIPの設計となっているようです。

それを世界に広めてきた、創業者の息子の彼をスカウトしたということは、HPとしての彼への期待が分かろうというものです。彼も、創業者の息子として ineditに敵対するはずは無く、むしろ HPと繋がることによって ineditが更に発展するという win-winを構想しているものと想像されます。

HPはこの他にも、テキスタイル市場に通じた人物を着々と採用しています。下の画像は、ミマキ・ヨーロッパの現地人トップだった Mike Horsten氏で、今は HPの EMEA地域のテキスタイルのマネージャーとなっています。

なにか新しい分野に進出する時に、ともすると製品のスペックで既存の競合を上回ることにばかり目が行きがちな日系企業も、こういうところは少し学んではいかがでしょうか?

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