速報(6):デジタルプリント関連(2)Hall8a

Interpack速報(5):デジタルプリント関連(1)Hall8bからの続きです

我々の関心のあるインクジェットによる包材印刷の出展社は Hall8a/8bに集中していました。drupaでも一番馴染みのあるホールですね。今回は Hall 8aです

【8a館】

【富士フイルム】

Interpackは前職現役時代から毎回ずっと追いかけています。最近では 2017年に HPが大プレゼンスを誇示していました。2020年はコロナで流れ、2023には富士フイルムが大躍進し全出展社の中でも随一の存在感を誇示していました。

前回の富士フイルムのブースの様子をアップしておきます。

その記憶があるだけに、今回の富士フイルムブースはちょっと拍子抜けではありました。実機は一台も出さず例の模型を置いているのみ、商談コーナーもシンプルで正直申して省コストが透けて見えました。前回は Dimatixのヘッドや SambaJPCのユニットなどを含め全ラインアップを展示していたのが、今回はそういうものも見られません。

富士フイルムは欧州でインクジェット機器の販売戦略を見直しているようです。そのあたりについて Geminiに事情を聴いてみました。尚 AIはまことしやかなウソをつくことがあります。不正確な記述は修正しますのでご連絡ください。

富士フイルムは2026年に入り、欧州市場(および北米市場)において収益性の再編と事業ポートフォリオの見直しを図るため、いくつかの主力インクジェット関連機器の新規販売を終了・停止しました。対象となった機種と、販売停止に至った理由は以下の通りです。
1. 対象となるインクジェット関連機器
販売終了となったのは、主に商業印刷・サインディスプレイ向けの以下の大型インクジェット製品群です。 
      • 商業印刷用プロダクション機
          • Jet Press 750S(B2サイズ対応枚葉インクジェットデジタルプレス)
          • Jet Press 1160(連続給紙型インクジェット輪転機) 

      • ワイドフォーマット(大判)インクジェット機
          • Acuity Prime(フラットベッドプリンターシリーズ)
          • Acuity Ultra(スーパーワイドロールtoロールおよびハイブリッドプリンターシリーズ) 

2. なぜ販売停止・終了となったのか
主に「市場の成熟化による価格競争の激化」「利益率の低下」が理由です。 
      • 価格圧力と市場の成熟: 大判インクジェット市場(Acuityシリーズなど)は近年成熟期に入っており、中国メーカー等の台頭により価格圧力が非常に高くなっていました。 
      • 継続的な収益性の問題: Jet Press 750Sなどの商業用デジタル印刷システムにおいても、収益性を確保することが継続的な課題となっていました。 
      • 成長分野へのリソース集中: 富士フイルムはインクジェット市場から撤退するわけではなく、今後は軟包装(パッケージ)向けプリンター(Jet Press FP790)や、水性UVインク技術(Acuity Triton)など、独自の競争優位性があり、より高い利益と成長が期待できる戦略的セグメントにリソースを集中させるとしています。 

なお、欧州での新規販売は終了となりますが、現在稼働している対象機器のユーザーに対しては、責任を持ってインクや消耗品の供給、保守・アフターサービスのサポートが継続されます。

【エプソン】

包装業界には疎い私の目からどうということのない展示に見えてしまいましたが geminiによれば大変高い評価を得ています。嘘をつくこともありますが(笑))

ドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大級の包装産業見本市「interpack 2026」において、Hall 8a(スタンドD48)に出展したエプソン(Epson Deutschland GmbH)の評判・評価は非常に高いものでした。 

今回の展示会では、欧州の新しい環境規制(PPWR:包装および包装廃棄物規則)への対応が業界全体の大きな課題となる中、エプソンが提示した「オンデマンドによる効率化」と「クラウド連携による追跡性」のソリューションが、多くの来場者や専門家から実用的であると絶賛されました。 
現地での主な展示内容と評価されたポイントは以下の通りです。
1. 新機種「ColorWorks C8000e」の実機デモが大きな注目
業界誌の Packaging Insights によるレビューでも大きく取り上げられたのが、高精度・大量印刷向けインダストリアルカラーラベルプリンター「ColorWorks C8000e」のライブ実演です。 
    • 評価ポイント: 1秒間に最大300mmの高速印刷と、600×1200 dpiの高解像度を両立している点が、現場の生産性向上に直結すると評価されました。 
    • メリット: 必要な時に必要な分だけ自社でカラーラベルを発行できるため、余剰在庫(廃棄包材)を減らし、環境規制(PPWR等)に適合しやすい仕組みとして注目を集めました。 

2. パートナー企業との共同出展による「統合ソリューション」
エプソンは単にプリンター単体を並べるだけでなく、サプライチェーンやラベル管理の世界的企業と強力なタッグを組み、実務に即した展示を行いました。 
    • Loftware(ロフトウェア)との連携: Loftwareの発表によると、エプソンブースにおいて「クラウド基盤のラベル管理とオンデマンド印刷の融合」を提示しました。データの散在による誤印刷やコンプライアンスリスクを排し、サプライチェーンの追跡性(トレーサビリティ)を劇的に高める手法として、多くのサプライチェーン専門家が足を止めました。 
    • Rottaprintとの協業: ドイツのパッケージ専門コンサル・パートナー企業であるRottaprint等とも共同でブースを盛り上げ、会期終了後には「インクジェット技術による最新のカラーラベル印刷から個別最適化されたソリューションまで、連日多くの刺激的な対話が生まれ、非常に成功を収めた」との総括が報告されています 

総評
interpack 2026 におけるエプソンは、単なる機器のスペック提示にとどまらず、「環境規制(PPWR)の強化にどう具体策で応えるか」「複雑化するラベル管理をどうクラウドでシンプルにするか」という、現代の包装業界が最も欲していた答えを形にして見せたことで、会期を通じて非常にポジティブな評価を獲得しました

ここでキーワードとなっている「PPWR」と「EPR」について追加で Geminiに訊いてみました

包装業界における「PPWR」と「EPR」は、いずれもサーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行を加速させるための最も重要な環境規制・仕組みの名称です。 
両者は車の両輪のような関係にあり、PPWRが「包装の設計ルール(器の規制)」を定め、EPRが「廃棄後の費用負担(仕組みの規制)」を定めています。 
1. PPWR とは?(欧州の新しい法律)
    • 正式名称: Packaging and Packaging Waste Regulation
    • 日本語訳: 包装および包装廃棄物規則
    • 概要: EU(欧州連合)全域に直接適用される、包装資材に関する厳格な法律です。 

主な規制内容と目的
    • 2030年までの完全リサイクル化: EU市場に流通するすべての包装は、2030年までにリサイクル可能でなければなりません。 
    • 過剰包装の禁止(空間率の制限): 箱の中の無駄な隙間(空気)は最大40%までに制限され、中身に対して大きすぎる箱や過剰な緩衝材は違法となります。 
    • 再生プラスチックの使用義務: プラスチック包装に対し、一定割合以上の再生プラ(PCR材)の使用を義務付けます。 
    • 使い捨ての禁止と共通ラベル: 一部の使い捨てプラスチック包装が禁止されるほか、消費者が分別迷わないための共通識別ラベルの表示が義務付けられます。 

2. EPR とは?(世界的な環境政策の仕組み)
    • 正式名称: Extended Producer Responsibility
    • 日本語訳: 拡張生産者責任
    • 概要: 製品の「製造・販売ステージ」だけでなく、それが「廃棄・リサイクルされるまでの全ライフサイクル」に対してメーカーが物理的・金銭的責任を負うという世界的な法原則です 

包装業界における具体的な仕組み
    • ゴミ処理費用の負担: これまで自治体(税金)が担っていた家庭ごみの回収・分別・リサイクル費用を、パッケージを市場に投入したブランドオーナーや企業が負担(EPR手数料を支払い)します。 
    • エコモジュレーション(料金の連動): リサイクルしにくい複雑な複合素材やプラスチックはEPR手数料が高くなり、リサイクルしやすい単一素材(モノマテリアル)や紙は安くなるよう優遇措置が取られます。そのため、企業は設計段階から見直しを迫られます。 
    • 世界的な義務化: EUはもちろん、英国、アメリカの主要州(カリフォルニアなど)でも急速に法制化と運用が始まっています。 

💡 まとめ:なぜインターパック2026で大騒ぎされたのか?
これら2つの規制が企業のサプライチェーンに直撃しているためです。 
    1. PPWRのルールに従って「極限まで薄く、隙間のない、リサイクル可能な紙やモノマテリアル資材」に切り替えなければならない。
    2. EPRの費用を抑えるために、可変(バリアブル)コードなどを印刷して「追跡可能性(トレーサビリティ)」を担保し、リサイクル率を証明しなければならない。 

この結果、従来のアナログ印刷のように「同じパッケージを大量印刷して在庫を抱える(余れば廃棄=PPWR違反・EPR増税)」という手法が通用しなくなり、「必要な時に必要な分だけ印刷するデジタル印刷・オンデマンド印刷」が爆発的な注目を浴びる背景となりました。
 

【スクリーン】

スクリーンは桜井社長自ら出陣して陣頭指揮!いいですねえ!Geminiに評価を訊いてみました(嘘をつくことがあります(笑))
株式会社SCREENグラフィックソリューションズは、ドイツで開催された世界最大級のパッケージ展「interpack 2026」にて「パッケージ印刷のデジタル未来」をテーマに出展しました。サステナビリティ・短納期・小ロット化に対応する最新のインクジェット印刷機やワークフローソリューションを、ライブデモを交えてアピールし、高い評価を集めました。 
主な展示内容
    • Truepress PAC 520P: 紙軟包装向けのデジタルインクジェット印刷機。環境配慮型の水性顔料インクを使用しており、サステナビリティと実用的な量産性を両立するソリューションとして実機デモが行われました。 
    • Truepress PAC 830F: 軟包装パッケージ用のデジタル印刷機。実際にスーパーマーケット等で陳列されているパッケージ事例などを紹介し、デジタル化による小ロット・多品種化のメリットを提示しました。 
    • Truepress LABEL 350UV SAI: 世界で300台以上の導入実績を誇るラベル向けモデル。作業の自動化やエンド・ツー・エンドの統合による生産性向上をアピールしました。 
    • CGS ORIS社のワークフロー: 子会社のカラーマネジメントツール「PRESS MATCHER」や「Ink Saver機能」により、高い品質の維持とインク使用量削減によるコストダウンの両立をデモンストレーションしました。 

評価と反響
業界や顧客からは、昨今の世界的なパッケージトレンドである環境配慮(サステナビリティ)食品安全規制への準拠、そして多品種小ロット化にデジタル印刷技術が実用レベルで対応している点が高く評価されています。イタリアでの商用稼働実績や国内での初号機導入など、実際のサプライチェーンで量産を支える実践的なシステムとして、次世代のイノベーションを牽引する存在として注目されました。 
同社の取り組みや出展に関する詳細は、株式会社SCREENホールディングスの公式サイト にて確認できます。

Interpack速報(7):デジタルプリント関連(3)に続きます

関連記事

ページ上部へ戻る