- 2026-5-18
- イベント参加報告
我々の関心のあるインクジェットによる包材印刷の出展社は Hall8a/8bに集中していました。drupaでも一番馴染みのあるホールですね。まずは気になったブースから見ていくことにします
【8b館】
【リコー】
ここで新ヘッドの発表です!元 XAARの Jasen Remnant氏が手に持っていますがノズルの端から端までは 108mm。でも 13.2mmとかなり薄いです。
これは所謂 GenXXといわれるシリーズとは別系統で、今も米国で生産されている(ハズ)の旧 DataProductの MH26/2820の流れを汲むシリーズと見受けられます。
詳しくは Nessanのレポートをご参照ください。
そういえばそこに駐在している(というかそこの主の)西村さんとすれ違ったなあ(笑)そういうことか(笑)
液滴の大きさと画質に関して面白い見せ方をしていました。(左)まず 7plの小液滴だと 2mmのギャップで綺麗な画質ですね。(中)ところがそれを 10mmのギャップにすると諸般の要因で液滴の飛翔が乱れ画質も乱れます。(右)これを 28plの液滴にすると 10mm離しても実用になるレベルで綺麗に撃てています。こういうの参考になりますね!
旧 DataProductの MH26/2820もディスコンせずに併売とのことです。
リコーは英国子会社がかつて壁紙印刷機の大手ドイツの Olbrich社組んでインクジェットによる壁紙印刷をいち早く実現させましたが、そのユニットを様々な用途に展開するという提案のようです。
市場に近い英国子会社主導でこういうユニットを開発して市場に投入した・・・当時のリコーのマネジメントには脱帽・最敬礼でした。なんで、日本を絡ませると遅くなる!(笑)商品化規定がどうのこうの・・・市場を見もしないで無意味とも思えるハードルが一杯あるんです、大会社(含む「もどき」には(笑))そこをリコーは英国子会社に開発を任せてサクサク商品化を成功させた!今はどうなんでしょうか?その伝統が活きていることを期待します!
【理想科学】
理想テクノロジーズの大島社長。こうやってトップ自らが市場に顔を出し、実感を肌で感じる・・・これは非常に大事なことだと思いますね。プリントヘッドビジネスから「プリントエンジン」へ!・・・明確なメッセージです。
中国市場のワードフォーマット機向けのようにヘッド単体を山のように買ってくれる市場はさておき、欧米のような市場ではヘッドの単品売りというのは、顧客がそれをプリンターに仕上げるまでに時間もかかるし量も纏まらない・・・なら、ヘッド屋の方でもう一歩踏み込んで「プリントエンジン」まで仕立てて差し上げようじゃないの!・・・これはごく自然な流れです。
上で見たリコーのユニットもそうだし、京セラの NIXKAプリントエンジンもそうです。富士フイルムの Samba JPCも最初からユニットを目指したわけではありませんが JetPressに組み込んだユニットをバラシて販売するという意味では似たコンセプトと言えます。
ここで敢えて申せば・・・日本企業はユニットで仕様を固めたらまたそれはそれで変更がし辛くなったりします。お客の方はこちらが良かれと思ってエンジンまで組み立てていっても、それをそのまま「有難う」と買ってくれるケースは稀で、またそこからカスタマイズ地獄が始まったりします(笑)大会社はその対応が苦手・下手くそ・時間と手続きが掛かり過ぎます。そのあたりは大島さんが柔軟に差配されることでしょう。
かくいう私の経験でも、欧州という市場から遠く離れた日本の開発部門にその辺の柔軟性を求めてもなかなか厳しかったという側面はあり、そこら辺の軽い動きはケンブリッジの IIJ社(Industrial Inkjet社)に任せた経緯があります。(Industrial Inkjet社のサイトはこちら、同社のプリントエンジンのページはこちら)
プリントエンジンが出来ればそれでいいわけではありません。あまり書くとネタバレになるのでこれ以上は書きませんが、同社はそこから「様々な努力を積み重ねて」今日ではプリントエンジンビジネスでは大きな成功を収めています。
同社のパッケージ市場向けプリントエンジン Integlide:メンテ系は同社で用意するという考え方のようです
【コニカミノルタ】
同社は前述の英国ケンブリッジの IIJ社とブースを共同出展していました。これはいいことだと思いますね。ひと小間の小さなブースではありましたが「ゼロと1の差」は限りなく大きい!予算が厳しい中でもブースが有るのと無いのとでは雲泥の差です。
同社は IIJ社に駐在員を置くほかに、インターンを定期的に送り込んで「(英語も含めた)トレーニング」「インターンが持っている技術の IIJへの伝承」「モチベーションの向上」など IIJ社を上手く活用して活動を続けています。私が事業部長時代にジョン・コラル氏による IIJの設立を支援し、それ以来続いているインターン制度ですが、もう累計で何十人送り込んだことでしょうか?有形無形の財産になっているものと思います。
出展物:同社のヘッドは飛翔距離(throw length)の長いことが重要な特徴の一つですが、今回はそれを溶剤インクでも実現させたものです。パネルには大阪のインク会社「General」社のロゴがあります。
そういえば・・・ここは事業部長も開発部長も見なかったですね。コンポーネントビジネスはトップ外交の側面も多々あるのでトップの買いが見えないというのは画竜点睛を欠く感じがしますね。予算が厳しく、円安が更に追い打ちをかけている側面は否定はしませんが・・・そういう問題ではないでしょう。顔の無い(顔の見えない)ビジネスになってしまったらオワリです。Interpackのテーマではありませんが同社のヘッドは工業用でも定評があります。こちらこそトップ外交そのものですからね!そちらに注力されているものと理解しておきます。
長くなるので一旦切ります
Interpack速報(6):デジタルプリント関連(2)に続きます











































