ゼロックス:新生産用印刷機

2025年10月27日

ゼロックスは新シリーズの生産用印刷機「プロフィシオ」を発表した。最初の 2機種は最大速度 85ppmの PX300と、最大 100ppmの PX500である。

ゼロックスはプロフィシオブランドで生産用印刷機の全ラインアップをカバーする方針だ。この名称はラテン語の動詞「前進する」「進歩する」に由来する。従ってこれらの機種は既存のバーサント 280と 4100モデルに取って代わる。同社はオフィス向け・エントリーレベルの生産印刷向けプライムリンクシリーズも継続する。

新型 Proficioプレスは、富士フイルムRevoriaプリンターのリブランド品である。PX300は Revoria SC285sを、PX500は Revoria EC2100sをベースとしている。ゼロックスは「富士フイルムビジネスイノベーションズは、他の多くの給紙・仕上げパートナーと同様、引き続き当社の戦略的サプライヤーの一つである」と述べた。

この Xerox Proficio PX500は中規模生産向けプリンターで、A4用紙を最大 100枚/分の速度で処理できる

Xeroxと富士フイルムの長い関係、そして Revoriaの優れた性能を考慮すれば、これは合理的な判断だ。両モデルとも実績が証明済みであり、ゼロックスはオプションの 5色ステーションを提供可能となるため、対応可能なアプリケーション範囲が大幅に拡大する見込みだ。いずれも富士フイルムの LEDプリントヘッドを採用し、2400×2400dpiの解像度を実現。フラッグシップ機 Revoria PC1120と同トナーを使用している。

当然ながらゼロックスは自社ソフトウェアオプションで差別化を図る。FreeFlowワークフローツール、XMPieパーソナライズデータソフトウェア、AI支援ワークフロー・生産分析などを追加する。両機種ともゼロックス仕様のFieryサーバー「FS700X」を搭載する。これは富士フイルム版が採用する Fiery FS600/Proサーバーから一歩進んだ仕様だ。

京セラのタスクアルファ 15000cをベースとする IPJ900インクジェットプレスの発表と合わせると、ゼロックスが生産印刷分野に新たな勢いで復帰したことがわかる。これは市場全体にとって良いことだ。

ゼロックスの製品・エンジニアリング責任者テリー・アンティノラは次のように述べた。「市場の状況と顧客の期待は変化し、差別化と効率性がこれまで以上に重要になっている」

この発表は米国で開催される「Printing United」展示会に合わせて行われたが、ゼロックスは 2026年3月まで受注を開始せず、プリンター本体はその後間もなく出荷される見込みだ。当面の間、ゼロックスの生産用プリンターの詳細は xerox.comで確認できるが、新型モデルに関する情報はまだ公開されていない。

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